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2010年12月の28件の記事

2010年12月 8日 (水)

「世界詩人全集」第12巻

004 「世界詩人全集」より、第12巻「ディキンソン フロスト サンドバーグ 詩集」を読みおえる。

 新潮社、昭和43年・発行。

 箱、帯なし、本体にビニールカバー。

 この集の3名とも、アメリカの詩人である。

 ディキンソンの名前を知ってはいたが、作品を読むのは初めてだろう。独身のまま、ほとんど外出せず、短い詩をたくさん創った。孤独と宗教が、おもな主題と思われる。

 フロストは、僕が初めて知る詩人である。牧場経営の経験もあって、農村やその労働をうたっているようだ。

 サンドバーグも、その「シカゴ詩集」の名は知っていたが、作品を読むのは、初めてである。「シカゴ詩集」では、工業都市・シカゴと、そこで働く貧しい人々を描いた。

 2度のピューリツァ賞を受けている。

2010年12月 7日 (火)

詩集「夜の食す国」

002  12月4日の「詩の研究会」(ブログ記事あり)にて、こぐま星座さんより頂いた詩集、「夜の食(お)す国」を読みおえる。

 えんじゅ社、2010年12月・刊、帯。

 正式には彼の、「なんなはん」に続く第2詩集となる。

 福井の方言の詩、21編を収める。ただし地方の生活を描いただけの作品ではない。

 農村生活に古代の神々を視、鳶や蟷螂と交感する作品で、1冊をまとめている。

 中でも「久延毘古 くえびこ」は、蟷螂の生になぞらえて、男女の出会いの、男の側からの真実を描いて、感動的である。

 また「天宇受売命 あめのうずめのみこと」は、村の祭で、舞台に上がって若い衆とふざけあう若妻に、天の岩屋戸伝説で舞を舞った「あめのうずめのみこと」を視ている。

 この詩集は、福井の詩界に文化大革命(古いな)を起こすだろうが、全国的に波紋を及ぼすかどうかは、方言詩がどう評価されるかに由るだろう。

2010年12月 6日 (月)

寒菊と山茶花

 小春日和の庭で、寒菊がわずかに咲いている。

 10年も前か、鉢植えで買った小菊を、庭におろしたもの。

 丈の低いのは、手入れによるのではなく、世話をしなかった為。

 裏庭で早咲きの山茶花が、咲き始めた。

 内側の弁は白く、外側に向かうにつれて赤くなる。

002 004

2010年12月 5日 (日)

「ポアンカレ予想」

 NHKテレビの過去の番組「ポアンカレ予想」を、ついに安価に観る事ができた。

 まずネットの「NHKオンデマンド」の会員になる。

 検索欄で「ポアンカレ予想」と検索し、2つ出てくるうち、「数学者たちはキノコ狩りの夢をみる ~ポアンカレ予想・100年の苦闘~」を選ぶ。

 代金の支払い方法を決め、視聴に入る。

 代金は1本315円と安いが、視聴可能期間は、申し込み時刻よりきっちり3日間。

 この番組のDVDは割り引いて3千3百円くらいで、中古品はなく、それにくらべてオンデマンドでは簡単に安価で観られた。

 内容は、このブログの今年11月20日の記事で読了を報告した本(番組をブック化したもの)とほぼ同じで、いきなり映像を観るより観やすかったかと思う。

 この番組(1時間50分くらい)の入っている「特選ライブラリ」は、最近始まったサービスのようだ。

 「強く願えばものごとは適う」とか、「多くの人が望むことは実現される」とか、格言めいた言葉を思わせる、(僕の)大事件だった。

2010年12月 4日 (土)

「詩の研究会」12月例会

002  今日の正午より、F市内の某カルチュアセンターの1室で、「詩の研究会」12月例会が持たれた。

 メンバーは詩誌「群青」同人の、僕、こぐま星座さん、KMさん、AUさんの、4名である。

 11月例会の時間が揃わず、12月にずれ込んだもの。

 こぐま星座さんより新詩集「夜の食(お)す国」を、KMさんよりあずま菜ずなさんの詩集「枇杷の実ひとつ」を頂いた。

 僕は同人詩誌「青魚」No.73(わが作が載る)を3名に渡した。

 KMさんが資料を用意したエニアグラム(性格の9分法)について、しばらく話す。他の3名は、僕の事を9番めの「平和をもたらす人」と言うが、実は3番めの「達成する人」だと自ら思う。

 AUさんの提案だった、「詩集ふくい 2010」のお互いの作品、各人の気になる詩人・作品について、批評しあう。

 定刻の午後3時近く、1月例会の日取りを決めて、散会した。

2010年12月 3日 (金)

「日本古地図コレクション」

001  「図説 日本古地図コレクション」を見おえる。

 三好唯義・小野田一幸・著、河出書房新社・刊、2004年・初版。

 カバー、帯、127ページ。

 「ふくろうの本」シリーズの1冊。

 三好唯義は、写真集に続く解説の初めに、古地図に接する場合、正確さだけを求めるのではなく、作成された時代の情報や知識、作者の意図や主張を読み込むことが大事だ、と述べている。

 日本古地図に見られる国土観、海外の日本地図、また鏡の裏、盃、鍔、櫛、皿などに描かれた古地図も興深い。

 ただし僕は、古地図のマニアではないので、1枚の古地図も持っていない。

2010年12月 2日 (木)

「写真集 シルクロード 5」

001  「写真集 シルクロード」全6巻より、第5巻「ソビエト」を見おえる。

 NHK取材班・編、日本放送出版協会、昭和59年・刊。

 天山山脈の北側、旧・ソ連の中央アジア地帯のルートを辿る。

 タシケントのイスラム教寺院での礼拝、絨緞市、天馬の産地とされたフェルガナ、ペンジケントの壁画2点、など。

 サマルカンドのイスラム神学校は、外面も内部も美しい。ただしその前で、一人のウズベクの乙女が踊る写真は、ヤラセっぽい。

 中央アジアの真珠、と称えるられるオアシス都市、ヒワでもイスラム教建築は美しいが、カラクム砂漠は殺伐とした景で、そこに住む人々の少女たちの笑顔だけが優しい。

2010年12月 1日 (水)

高橋淡路女「梶の葉」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第2巻(昭和56年・発行)より、10番めの句集、高橋淡路女(たかはし・あわじじょ)「梶の葉」を読みおえる。

 原著は、昭和12年、雲母社・刊。

 「増補 現代俳句大系」で、初めて女性の俳人の句集である。

 俳誌「雲母」を主宰した、飯田蛇笏の長い序文がある。また彼女自身の「おくがき」には、自選1,600ほどの句より、蛇笏の選による870句をまとめた、とある。

 彼女は結婚して身籠ったが、新婚2年足らずで夫が他界し、寡婦の生涯を送った。当時としては、独身のほうが女性としては句作に集中できたのか。

 女性らしい、ものやわらかな句風、というより感性に好感をもつ。

 以下に5句を引く。

句に生きて歳月古りぬ己が春

遊学の子に陰膳やくれの春

脣少しあけておはせる女雛かな

面白き世と思ひ住む浴衣かな

栗飯や心づもりの客のかず

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