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日本エッセイスト・クラブ編「’09年版ベスト・エッセイ集 死ぬのによい日だ」を読みおえる。
文春文庫、2012年・刊。55編。
先月10日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「’08年版 美女という災難」に続くシリーズ本である。
エッセイでは回顧的になりやすいように思えるが、将来を視野に入れた作品も少しある。
本業で盛んな、中島誠之助、三浦しをんらは、エッセイでも勢いがある。
同シリーズの「’10年版」は、文庫本で(それも出来れば古本で)出ているのだろうか。
「ハイドン作品集」(音楽CD150枚+解説CD1枚)より、35枚め「バイオリン協奏曲」をパソコンより聴く。
今年10月12日の記事(←リンクしてある)、「『ハイドン作品集』26枚め」に継ぐ記事である。
交響曲は33枚めの第104番で終わり、34枚めはピアノ協奏曲(正しくはチェンバロ協奏曲、真作全3曲)だった。
この35枚めは、真作のバイオリン協奏曲全3曲を収め、計59分余。
交響曲のように穏やかではなく、飛躍、躍動があり、時にトリッキーでさえある。
Amazonに注文した、俵万智・第5歌集「オレがマリオ」が届き、ここ数日で読みおえた。
なお表紙の写真は、事情により、トリミングしてある。
文藝春秋、2013年11月30日・刊。341首。
「子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え」「母さんは合っていたのか人生に答え合わせはなくて海鳴り」と詠うけれども、決断の答えは歴史がなしてくれると、僕はおもう。
彼女は、大阪生まれ、福井育ち、東京の大学で学び、仙台市でシングルマザー生活、震災・原発事故で沖縄移住、と根無し草のようで、あわれでもある。
もっとも百姓の次男ながら若くして故郷にUターン、還暦を越えてこの地で終わりそうな僕も、対照的に、哀れではある?。
以下に6首を引く。
「オレが今マリオなんだよ」島に来て子はゲーム機に触れなくなりぬ
人の子を呼び捨てにして可愛がる島の緑に注ぐスコール
「鳴かぬなら鳴かんでええわホトトギス」平成の世を生きる息子は
どんぐりを集めている子並べる子中を見たい子投げてみたい子
記憶にはなき父の顔 シャボン玉吹き続けおり孫と競いて
「ツイッター始めました」と書いてみる冷やし中華のチラシのように
沖積舎「日野草城全句集」より、第7句集「人生の午後」を読みおえる。
先月27日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「旦暮」に継ぐ句集である。
原著は、1953年、青玄俳句会・刊。
妻への献辞、自序、鈴鹿野風呂・序、315句、五十嵐播水・跋を収める。
日野草城(1901~1956)は、肺疾患でほとんど病臥の生活(会社を休職、のち退職)の中で、俳誌「青玄」創刊・主宰し、句作、選句、文章(妻へ口述筆記)に励んだようだ。
病気は、抗生物質の注射もしたが、回復には至らなかったようだ。
以下に5句を引く。
試歩五十メートル往きて春惜む
病褥に四肢を横たへ離職せり
夏草や数へがたきは未知の友
生きてまた年を迎へぬ咳溢る
季節風いのちを庇ふ家軋む
ダウンロード・フォト集より、時季遅れかも知れないが、黄葉の1枚。
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