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2014年10月の31件の記事

2014年10月11日 (土)

岡本かの子「夏の夜の夢」

 Google Play ブックスより青空文庫発で、岡本かの子の短編小説「夏の夜の夢」を、タブレットに無料でダウンロードし、読みおえた。

 岡本かの子(1889年~1939年、享年49.)の小説は、彼女のデビュー作、芥川龍之介をモデルとした「鶴は病みき」を、日本文学全集の昭和名作集で読んでいただけである。

 彼女にはマニアックな(?)ファンが多く、ちくま文庫版の全集が、Kindle版になって販売されている。

 この「夏の夜の夢」は、旧かな遣いでルビも多く、好感を持って読んだ。

 内容は、結婚前の娘が、婚約者ではない青年と数回の夢幻的な逢瀬をするが、何事もなく別れて婚約者の許へ戻り、婚約者も告白を受け流す、という男には気に入られそうなストーリーである。彼女の本領ではあるまい。

 機会を見つけて、彼女の本を読んで行きたい。

Photo無料素材サイト「足成」よりの、レモン(秋の季語)の写真を、トリミングした1枚。

2014年10月10日 (金)

杉田久女「杉田久女句集」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第9巻(1981年・刊)より、3番めの句集、「杉田久女句集」を読みおえる。

 先の9月20日の記事(←リンクしてある)、殿村菟絲子「絵硝子」に継ぐ。

 原著は、杉田久女(1890年~1946年)の没後、1952年に娘・石昌子、かつての師・高浜虚子らの尽力に依って成った。

 当時、唯一の句集であったが、1384句は多く、読むのに難渋した。

 「人並の才に過ぎざる…」の啄木の1首を思い、また戦後に生きたなら活躍しただろう、とも思った。

 以下に5句を引く。

春寒や刻み鋭き小菊の芽

針もてばねむたきまぶた藤の雨

栗むくやたのしみ寝ねし子らの明日

草むらに放ちし虫の高音かな

鍬入れて豆蒔く土をほぐすなり

Photoフリー素材タウンより、大菊の1枚。

2014年10月 9日 (木)

詩誌「アリゼ」第162号

Cimg8044 兵庫県にお住まいの詩人、S・陽子さんが、兵庫県内の詩人をおもな同人とする詩誌、「アリゼ」第162号を送ってくださった。

 添えられたお手紙には、ご自身もご夫君も体調が良くなく、彼女はこれで「アリゼの会」を退会するという事だった。

 2013年7月21日の記事「詩誌「アリゼ」第155号」に拠れば、これまで「アリゼ」を79冊、毎号にお手紙を添えて、送ってくださった。

 もう「アリゼ」を読む機会は、ほとんどないだろう。

 S・陽子さんのご厚意とご親切に、深い感謝の思いを表する。

 N・佳枝さんの「旅に出よう」7連より、しまいの2連を引く。


  旅に出よう

    N・佳枝


  (前略)

燃えかすも誤魔化してみると

ぼっ! とはゆかずとも

点火

くすぶり出してきた


ざまぁ みろ

煙はあがり始めてくるではないか

2014年10月 8日 (水)

2冊と1本と1枚

Cimg8036

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Photo
 最近に購入したものを、紹介する。

 上段2つは、ヤフオク!の即決価格で落札した本である。

 岩波文庫「蓮如文集」は、本代+送料+支払い手数料で280円、「岡隆夫全詩集」が総計で550円と、廉価なものだった。ヤフオク!での支払い等の手続きの、練習を兼ねて。

 左下は、ユウキ製薬の伝統玄米黒酢720ミリリットル(約1ヶ月分、送料とも500円弱)である。健康に良いようだ。

 右下は、エレコム製のタブレット用・液晶保護フィルムである。貼り方を間違えた。

 下2つは、Amazonで買ったものである。

2014年10月 7日 (火)

詩誌「青魚」No.81

Cimg8039 同人詩誌「青魚」の新号、No.81(2014年9月30日・刊)が、同誌・発行人のT・晃弘さんより、送られて来ている。

 B5判、2段組み、26ページ。出稿者・13名。

 僕は「僕のソネット Ⅴ」シリーズ3編を含め、ソネット4編を載せてもらった。内容はアメブロ「新サスケと短歌と詩」(←リンクしてある)の、9月30日~10月3日の記事(テーマ「「青魚」の詩」でも検索できる)をご覧ください。

 T・幸男さんが、「キツネノカミソリの花咲く麓で」4編連作を含む5編、6ページ(自身の挿絵を含む)を、寄せている。それでも編数が少なく、世を怒る言葉も少ないようだ。

 T・晃弘さんの作品では、「給料袋」「手紙」が、若い頃を回想しつつ、現在に至る視点があって好ましい。

2014年10月 6日 (月)

ミニ薔薇と栗

Imgp0697

Imgp0699

Imgp0705 今年9月9日の記事(←リンクしてある)、「ミニ薔薇3輪」で、この株は今年はもう莟を付けそうにないと書いたが、予想外に7、8つの莟を付け、2輪が咲いた。

 薔薇の中心地はイギリスなので、冷涼な気候を好み、日本では春・秋が開花適期なのだ。

 また秋の暮には廃棄する予定と書いたが、冬越しさせて、春には植え替えようと思う。

 今度の開花に免じた訳ではない。手間もお金もかけず、園芸愛好家を自称するのも、どうかと思って。

 左下の写真は、妻の貰い物の栗である。大粒が揃っている。

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2014年10月 5日 (日)

詩誌「群青」編集会議

Imgp0692 昨日午後2時より、詩誌「群青」同人のAUさん、こぐま星座さん、僕の3人が、喫茶店「ユトリ珈琲店」(写真は、その表)に集まり、「群青」第31号の編集会議を持った。

 9月末日締切で原稿を送ってもらい、詩3編、エッセイ1編、それに目次と奥付けを、僕がパソコンのワードに入力したものである。

 3人が会うのは、約1ヶ月ぶりである。

 幾つかの事項を検討して、編集会議は終わった。あとは四方山話。

 僕は8月末に購入したタブレット端末を、各機能を示しながら、思い切り自慢した。また、ヤフオク!で買った2冊の本、スマホのツイッターなども。

 こぐま星座さんは、2冊の詩集を上梓する計画だと話す。

 僕のカメラで、ウェイトレスさんに、3人一緒の写真を写してもらい、記念とした。

 3時半過ぎに散会した。

 10月中には、詩誌「群青」第31号が出来上がる予定なので、その直後にまた集まる事になる。

2014年10月 4日 (土)

「歌壇」10月号

Cimg8024 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2014年10月号を読みおえる。

 巻頭20首の歌人では、尾崎左永子さんを信頼している。

 この「歌壇」でだったか、日本古典(「栄花物語」だったか?)の現代語訳を連載していて、しっかりした訳だと、周囲の事はおぼろだが、感じた覚えがあって。

 人は妙なところから、信頼を得るものだ。

 特集「四国と淡路島の旅のうた――西行と白峯伝承」を読む。

 佐佐木幸綱の総論「西行の四国の旅」に力量を感じた。「佐佐木幸綱の世界」全16巻から、僕は歌集篇のみ買って読んだから、評論には接していなかった。

 それに次ぐ7氏の8首と小文では、身内を贔屓する訳ではないが、米田靖子さんの「日照雨」8首と小文「カブトエビ」に最も惹かれた。

 伝承に言及すること少なく、眼前の景を詠みながら、古えを偲ばせる。

2014年10月 3日 (金)

中島敦「山月記」

 Google Playブックスより青空文庫発で、中島敦の短編小説「山月記」を、タブレットに無料ダウンロードし読みおえた。

 「山月記」は国語の教科書によく載るらしいが、僕は教科書やそれ以外でも読んだ事がない。

 中国らしい、怪異変身譚である。翻案として良い作品である。

 ただし古拙がなく、虎と旅人の泣き別れなど、日本的なようである。

 僕は「聊斎志異」ほか、中国古話の本を持っているが読んでいず、上田秋成なども多くは読んでいない。中島敦の小説も初めてなので、評価ができない。これからも彼の作品に出会えば、読んでゆくだろう。

 中島敦(1909年~1942年)は、漢学の家の出自で、東大を出て作家となったが、33歳の若さで逝いた。

Photoフリー素材タウンのコスモスの写真を、トリミングした1枚。

 

2014年10月 2日 (木)

「ハイドン作品集(97)」

Cimg8021 「ハイドン作品集」(音楽CD150枚+解説CD1枚)より、聴き進んで、97枚めをパソコンのiTuneで聴いた。

 前回の記事(←リンクしてある)は、今年7月4日付け、84枚めである。

 今回に聴いたのは、ハイドン(1732年~1809年、オーストリアの古典派作曲家)が、1790年に作曲した「第3トスト四重奏曲」(弦楽四重奏曲)全6曲の内の前半、No.1~No.3である。

 曲調は流れるようになめらかである。

 飼い猫が、頭をなでられ、のどをなでられてゴロゴロ鳴らしているような気分になる。いささか卑近なたとえで、気が引けるけれども。

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