« 2014年9月 | メイン | 2014年11月 »

2014年10月の31件の記事

2014年10月21日 (火)

中原中也「山羊の歌」

 Google Playブックスより青空文庫発で、中原中也詩集「山羊の歌」をタブレットにダウンロードし、読みおえた。

 中原中也(1907年~1937年)の、生前唯一の詩集である。

 弱い心を詩にして、読むとしばし愁いにひたされる。編数は、意外と多い。

 口語調の作品が多いが、5音句7音句にまだしばられている所がある。

 実は僕は、角川書店版・6巻本の彼の全集を持っている。

 ただしこのあとの、「在りし日の歌」もタブレットにダウンロードしてあるので、その全集を読む気持は少し遠くなった。

Photoフリー素材サイト「足成」より、落花生の1枚。

2014年10月20日 (月)

歌誌2冊

Photo
 結社歌誌「コスモス」2014年11月号が、先の10月17日に届いた。

 通常立てで、これという特集はない。僕の歌は、3首選だった、残念。

 またAmazonに16日に注文した「歌壇」2014年11月号が、18日に届いた。

 僕が購入して読んでいる、唯一の総合歌誌である。特集は、戦前となる事を怖れる、世の流れを汲んでいる。

2014年10月19日 (日)

「あすなろ集」読了

 結社歌誌「コスモス」2014年10月号の「あすなろ集」(既読の特選欄を除く)を読了する。

 今月10月15日の記事、「その一集」読了、に継ぐ。

 すでに同誌11月号、総合歌誌「歌壇」11月号が届いており、そのあとの「その二集」は読めない。

 「あすなろ集」では、言葉が稚い作品もあるが、それだけフレッシュさもあるという事で、それを失くさないで成熟へ向かってほしい。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。新潟県のK・清さんの作品(140ページ下段)から。

介護四の八十六の妻を看る九十二のわれ老老介護

 事実を並べて、現代社会の厳しい1面を見せ、作者の優しさも窺わせる。

Photoフリー素材サイト「足成」より、とうもろこしの1枚。

2014年10月18日 (土)

歌文集「やまぐに」

 大和書房「斎藤史全歌集」(1998年5刷)より、歌文集「やまぐに」を読みおえる。

 先月9月12日の記事(←リンクしてある)、未刊歌集「杳かなる湖」に継ぐ。

 原著は、1947年、臼井書房・刊。

 18章150首(のちに145首)の短歌に、12編の随筆を挿んでいる。1946年の作品である。

 1945年に長野県に疎開し、終生住むこととなった地での、戦後出発の短歌を読める。

 酷寒の物資乏しい地での厳しい生活と、鍋・釜が買え塩の配給が貰える、復活の希望が、詠まれたと僕は考える。

 以下に6首を引く。

白梅のことしも咲くと目にとめて言ひつくしがたき思ひもあるを

伏せ馴れしまぶたを上げてみづみづし春至り来る山河を見む

(う)せはてし想ひをたどるりんご樹の花あかり道すでに昏(くら)みぬ

土よごれ染みたる顔をいら立てて野良の女になりきれず我は

若き等の踊りのむれにまぎれ入り手打ちはやせばたのしきに似る

あくせくとわれの日毎の手仕事よ冬すでに近む雑草の色

(注:旧漢字を新漢字に替えた所があります)。

Photoフリー素材タウンより、菊の1枚。

2014年10月17日 (金)

写真集「古鏡」

Photo 写真集「日本の原始美術」全10巻より、第8巻「古鏡」を見おえる。

 講談社、1979年・刊。

 今月10月12日の記事(←リンクしてある)、同「銅鐸」に継ぐ。

 カラー写真112枚。解説35ページ。

 日本で出土した青銅製の古鏡、3千数百面のうち、3分の2は、日本で制作された、倭鏡とされる。

 裏面の文様の種類や系統を、学問として研究しているが、表の面の写真は1枚もない。

 化粧具としてより、呪具祭器として用いられた事に拠る。

 しかし僕は、骨董品とは言わないが、美術品として見たいので、鏡面がどれくらい外界を写したかも見たかった。発掘品では、無理なのだろうか。

 

2014年10月16日 (木)

野村喜舟「小石川」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第9巻(1981年・刊)より、4番めの句集、野村喜舟「小石川」を読みおえる。

 先の10月10日の記事(←リンクしてある)、「杉田久女句集」に続く。

 原著は、1952年、渋柿図書刊行会・刊。

 松根東洋城・久保田万太郎・水原秋桜子の序文、1000句(原著には3607句あったが、この「大系」の都合により選んだ)、自跋を収める。

 野村喜舟(のむら・きしゅう、1886年~1983年)は、松根東洋城の「渋柿」に参加、1977年・主宰。

 この「小石川」」には、東京・小石川に住んだ頃(明治43年~昭和8年)の、下町情緒濃い作品を収める。戦前の句だが、抒情的なところがあり、息苦しいところが無い。

 新年春夏秋冬より、1句ずつを引く。

一切空赤く出でたる初日かな

解き捨てししごきの中の子猫かな

居眠りの老のうなじや時鳥

懶さも暑さも残る己かな

磧湯に馬を入れやる冬至かな

Photoフリー素材タウンより、菊の1枚。

2014年10月15日 (水)

「その一集」読了

 結社歌誌「コスモス」2014年10月号の、「その一集」を読みおえる。

 先の9月26日の記事(←リンクしてある)「『コスモス』10月号」で、「月集スバル」「月集シリウス」、各集・特選欄等の読了を、報告して以来である。

 今回はペースが遅いので、次号が来るまでに、今号を全部読みおえるのは無理だろう。

 今回、僕が付箋を貼ったのは、次の1首。石川県のK・啓子さんの作品(68ページ・上段)。

ヨガでする死体のポーズの五分間に眠る人あり鼾のきこゆ

 現実の死が、眠るように安らかであれば良いのだが。

Photoダウンロード・フォト集より、黄葉の1枚。

2014年10月14日 (火)

ミニ薔薇4輪

Photo

Photo_2

Photo_3

Photo_4

 キッチンの窓辺で、ミニ薔薇が咲き続けている。

 今月6日の記事(←リンクしてある)、「ミニ薔薇と栗」で、2輪をアップして以来である。

 順次に4輪が咲いたので、写真を撮り溜め、1度に紹介する。

 これらの花は、ホームセンターで買った時に比べて、ずいぶん貧弱になってしまった。この株が冬を越え、来春に(植え替えのあと)また咲くとして、どんな花を咲かせるだろうか。

2014年10月13日 (月)

「広部英一全詩集 刊行記念会」

Cimg8058
 発起人が川上明日夫さん(詩誌「木立ち」編集者)他4名で、「広部英一全詩集 
刊行記念会」名で招待されたので、参加した。

 昨日(日曜日)午後1時半より、ユアーズホテルの1室に、約55名が出席した。掲げられた額では、「広部英一全詩集」刊行記念 第9回苜蓿忌 祝賀会、となっていた。

 増永迪男さんの司会で、川上さんが発起人代表挨拶。

 来賓祝辞では、作家・津村節子さんが涙ぐみながら、故・詩人の思い出を語った。広部さんが図書館職だったから、資料的な事で、何度も尋ねたという。

 詩人・評論家の倉橋健一さんが、裏話をまじえながら、思い出を語った。

 乾杯のあと、祝宴に入り、何名かがスピーチした。僕の他にも、詩人・作家と久闊を叙する者が、多かった。

 故・詩人の令弟・広部正男さんの謝辞(令夫人―アメリカ在住―の謝辞の代読を含む)により、祝賀会を終えた。

 そのあと、集合写真を撮り、午後2時前に散会した。

2014年10月12日 (日)

写真集「銅鐸」

Cimg8050 写真集「日本の原始美術」全10巻より、第7巻、「銅鐸」を見おえる。

 講談社、1979年・刊。

 先の9月21日の記事(←リンクしてある)、「埴輪」以来である。

 カラー写真66枚、解説33ページ。

 銅鐸は、石ないし土を鋳型に造られた銅器で、それを揺らして内に吊った舌(ぜつ)に当てて鳴らしていたが、後に祭祀器となったようだ。

 大きさは、初めの高さ12センチ余から、後には134センチ余のものも造られた。

 文様は、人物・動物から、流水文などの抽象文があり、学者は様々なメッセージを、読み取ろうとしている。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート