カテゴリ「詩誌」の224件の記事 Feed

2009年5月 9日 (土)

「佐佐木幸綱の世界15 歌集篇」

004_3  「佐佐木幸綱の世界15 歌集篇 呑牛 逆旅」を読みおえる。

 1999年、河出書房新社・刊。

 この本には、歌集「呑牛」「逆旅(げきりょ)」2冊と、エッセイ、鼎談記録などが収められている。

 歌集「呑牛」は、1997年1月1日から12月31日まで毎日、とぎれず日記を添えた歌を、歌誌「歌壇」に連載し、のちに纏めた歌集である。

 どのような出来事があった日に、どのような短歌が詠まれるかわかって、興味深い。

 「逆旅」は、歌集未刊の第11歌集である。日常が詠まれて、特殊な作品はない。

 これで「佐佐木幸綱の世界」全16巻のうち、歌集篇・全4冊を読みおえた。

 やはり印象的な作品は、初期の相聞歌である。「男歌」と呼ばれる勇みには惹かれない。

2009年4月11日 (土)

詩誌「水脈」39号

001  同人詩誌「群青」第14号を送った返礼に、恋坂通夫さん(ペンネーム)より、「福井詩人会議」の詩誌「水脈」39号が送られてきた。

 詩、エッセイ、批評、活動記録など、56ページにぎっしり詰まっている。

 善意の人たちの、素直な作品が多いと思われる。

 各自の創作に対する、組織としてのバックアップ(各種の会合、批評の掲載など)が、とてもしっかりしていて、羨ましいくらいだ。

 福井県詩人懇話会の役員を降りて、その催しにも参加していないので、福井の詩人にも殆ど会っていないが、「福井詩人会議」の幾人かの顔が浮かんでくる。

2009年3月16日 (月)

詩誌「アリゼ」第129号

004  詩誌「群青」第14号を送った返礼に、西宮市在住の詩人・SYさんが、手紙を添えて詩誌「アリゼ」第129号を送ってくださった。

 ただし同誌に彼女は、詩もエッセイもお休みである。

 「アリゼ」第129号を通読すると、神仏信仰や呼びかけの作品が目につく。世も末なのか。

 僕は、それらの作品を微笑ましく見ていられる。僕は全くの無信仰だけれども、他の人が苦しみの果てに、神仏信仰に至ることを、否定しない。

 世も末ということについて。

 近ごろの猟奇的な殺傷事件は、教育の保守化に因るところが大きいと、僕は思っている。

2009年3月 8日 (日)

詩誌「果実」61号

004  詩誌「群青」14号を送った返礼に、詩人・藤井則行さんが、詩誌「果実」61号を送ってくださった。

 詩は6名が12編を寄せている。

 レトリックよりも、人生の重みで読ませる作品が多く、好感がもてる。

 龍野篤朗さんの「あっぽっしゃまつり」は、旧正月の行事を描いたものらしいが、民俗的怪異に迫力がある。その第2連を引用する。

  あっぽっしゃまつり

濡れそぼった

髪振り乱し

荒縄締めの蓑姿

沖の岩礁の底から来た

チーン チーン

 ほかに黒田不二夫さんの、長文の詩論も貴重だ。

2009年2月27日 (金)

詩誌「群青」第14号

003  僕が編集人・発行人である同人詩誌「群青」の、第14号が出来上がってきた。

 今日の仕事帰りに「宮本印刷」へ寄って、同誌の100冊を受取った。

 同人は、僕、こぐま星座さんに、今号よりKMさん(女性)が加わった。

 KMさんの詩「ことばは」は、言葉がうまく出てこないもどかしさを、比喩を多用して表した作品。

 こぐま星座さんの「講座」は、福井弁とその英訳を交互に並べて、ひねったユーモアの味がある。

 僕のソネット「発信」は、少年時代のアマチュア無線への憧れが、現在のブログで形を変えて達成された、とするもの。

 当番の僕のエッセイ「デジタリアン」は、僕とデジタル機器の関わりを、時系列で述べた短文である。

2009年1月16日 (金)

詩誌「アリゼ」第128号

002  兵庫県西宮市に在住の女性詩人、SYさんが、同人詩誌「アリゼ」第128号を送って下さった。

 詩25篇、エッセイ等9篇、60ページと、同人詩誌としては分厚いほうだろう。

 兵庫県・在住の詩人がおもに同人である詩誌で、旗を掲げての運動体ではないから、詩の志向が違うのは、当然である。

 ただしこれまでは兵庫県らしいというか、「アリゼ」らしい詩風があったように思う。ただいまの危機の時代性というか、今号では同人の志向が分裂しているようだ。

 また、詩による伝達の力に不安を感じるのか、呼びかけ、依願の形のフレーズを含む作品も目についた。

2008年12月31日 (水)

同人詩誌「青魚」№70

002  僕が参加している同人詩誌「青魚(せいぎょ)」の№70が出来上がってきた。

 B5判、113ページ、同人15名。鯖江市・在住の同人が中心で、他に福井市、越前市、勝山市の同人が加わり、県外の同人もいる。なお誌名の「青魚」は、「鯖」の字を分解したものである。

 70号記年号ということで、同人以外の方より、エッセイや詩作品を頂いている。また目次一覧「詩誌『青魚』12年のご縁を振り返って 第51号~第70号」と、「青魚同人 著作一覧」を載せている。

 僕はソネット「昼休み」「先輩」「差し入れ」「湯栓」4編を載せてもらった。2段2ページ。良く言って、ヘタウマの作品である。

 皆さま、佳いお年をお迎えください。

2008年12月26日 (金)

同人詩誌「木立ち」第102号

002  こぐま星座さんが、福井県内の書き手を中心とする同人詩誌「木立ち」の、第102号を送って下さった。

 こぐま星座さんは、僕が編集する二人詩誌「群青」の相棒だけれど、「木立ち」にも第101号より参加したのである。

 同人9名、8篇の詩と1篇のエッセイを載せている。

 こぐま星座さんの詩「河和田漆器『こま膳』」は、落蝉を特攻機に喩え、己が身になぞらえている。

 川上明日夫さんの「月草」は、1行の字数を1定にした、特異な詩である。亡くなった詩人・広部英一さん(元「木立ち」編集発行人)の晩年の作風を発展させたものだろう。

 「シアン」を寄せている中島悦子さんは、先ごろ上梓した詩集「マッチ売りの偽書」で、声価を高めた。

2008年11月14日 (金)

詩誌「アリゼ」第127号

002 兵庫県在住の詩人、梓野陽子さんが、同人詩誌「アリゼ」第127号を送ってくださった。

 「アリゼ」は、兵庫県在住の詩人を中心とする詩誌である。

 夢や回想の詩が多い時代は、悪い時代だ。リルケは「若き詩人への手紙」の中で、「たとえ牢獄にあっても、少年時代の思い出を、詩にできる」と書いたけれども、それは牢獄という、悪い環境での詩作である。

 梓野陽子さんは、エッセイ「湯川さんの笑顔」のみを、同誌に寄せている。

 出版社「湯川書房」社主の湯川成一さんが亡くなられて、3ヶ月頃の文章である。彼女が亡き人を敬愛し、偲ぶ思いのよく伝わる一文である。

2008年11月 7日 (金)

歌誌「棧橋」№96

003  季刊同人歌誌「棧橋」№96を読みおえる。

 巻頭は小山富貴子さんの96首詠「ご近所」である。

 僕の「母が逝く」24首は、今年6月2日に亡くなった母への挽歌である。力のない僕には、これくらいしか手向けるものがない。

 吉田美奈子さんの「青空乱す」12首に、とくに注目した。「心つつしむ」ありようが、よく表現されている。比喩の歌も多いが、無理がなく、突飛でもなく、なめらかである。心のストレスと、そのささやかな解消法に気づいている。

 この1連に惹かれるのは、僕が近ごろ「もう少し自分を大事にしよう」などと、僕らしからぬ穏健路線を取り始めているからかも知れない。

 

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