カテゴリ「歌書」の467件の記事 Feed

2015年8月 8日 (土)

「与謝野晶子大全」

Photo AmazonのKindle本より、「与謝野晶子大全」を購入し、Kindle for PCにダウンロードした。

 2014年3月24日・1版。約5メガバイト。200円。

 先の7月22日の記事(←リンクしてある)、「若山牧水大全」に継ぐ。

 「与謝野晶子大全」には、源氏物語現代語訳、26歌集、詩業660篇、評論随筆(抄)49篇を収める。

 源氏物語現代語訳は別本にして(文庫本3冊版を既に持っている)、軽く(それを飛ばして、「みだれ髪」に入ると、46%を過ぎている)、廉価にしてほしかった気のする他は、満足できる内容と価格である。

 タブレットにも同期するので、容量が気になるが、昨日に苦情を呈した「村上さんのところ」を削除するのは惜しく(今はお蔵入りにして、再起動するか、自然消滅するか。高い授業料だった。)、他の2冊を削除した所、何とか収まった。

 購入を急ぐ必要はないようだが、ネット上はまだ不安定で(Amazonは、そうでないだろうけれど)、状況の変らないうちにダウンロードした。

2015年8月 5日 (水)

「歌壇」8月号・読了

Cimg8500 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2015年8月号を読みおえる。

 散文では1部、読まなかったものもある。

 先の7月19日の記事(←リンクしてある)で、入手を報せている。

 「コスモス」の歌人では、巻頭20首に高野公彦「時と<時>」、特別作品30首に宮里信輝「カレードスコープ」、時評に鈴木竹志「短歌史を紡ぐ役割」2ページと、高い力量を示している。

 なお、この「歌壇」誌の方向性だけれど、6月号の特集「戦後七十年、沖縄の歌」でスローガン性の高い歌を載せたり、今号の特集「戦後七十年、被爆と被曝を考える」では原子爆弾攻撃と原発事故を同様視する論調の文章を載せたり、1部の歌人を煽っているように見える。

 売上げ部数を伸ばしたいのだろう。風向きが変わると、編集長(今号より発行人を兼ねる)の首をすげ替えて、出版社に傷は残さない、というのがジャーナリズムの手法である。

 1号ずつ買って、次号を買わない権利を保留してきたので、考えざるを得ない。

2015年8月 4日 (火)

「その一集」読了

 結社歌誌「コスモス」2015年8月号の、「その一集」通常欄を読みおえる。

 7月26日の記事で、「同」8月号の「COSMOS集」読了を報せて以来である。

 この「その一集」通常欄は、任務的な読み方をした。「『コスモス』歌人の吹き溜まり」などと揶揄されるけれども、鬱勃たる熱気を感じる。

 付箋を貼ったのは、H・貞子さんの次の1首。

里人の仕事場として栄えたるこのゴルフ場に人影はなし

 ゴルフ場には、そういう価値もあったんだ、と知らされる。時代の移り変わりである。

Photo

フリー素材サイト「Pixabay」よりの朝顔の1枚を、トリミングして。

2015年7月26日 (日)

8月号「COSMOS集」

 結社歌誌「コスモス」2015年8月号より、昨日に続き、「COSMOS集」の読了を報せる。

 「COSMOS集」は、「あすなろ集」と「その二集」の特選欄であり、「あすなろ集」より30名、「その二集」より12名が、各5首(まれに6首)掲載される。

 「あすなろ集」、「その一集」への昇級は、2年間(1月号~12月号を、1年間とする)の掲載歌数に拠るので、「COSMOS集」掲載は、有利である。

 僕が付箋を貼ったのは、「あすなろ集」特選より、I・祐太さんの「一房のぶだう」5首よりの次の1首。

ひるさがり猫背がふたり猫舌がひとり集へり喫茶ダフニに

 2句と、3、4句の対が、奇蹟的に生まれた。「り」の多用、「に」の重なりは、音韻的に快いとも、あるいはしつこいとも、取る読者がいるだろう。

Photo

「フリー素材タウン」より、蓮の花の1枚。

2015年7月25日 (土)

「その一集」特選欄

 結社歌誌「コスモス」2015年8月号より、昨日の「月集」に続き、「その一集」特選欄の読了を報告する。

 「その一集」通常欄は、ただいま精読中なので、機会があれば記事アップする。

 この特選欄は、9選者×5名=45名が、各5首(まれに6首)掲載される。

 詠みぶりだけでなく、内容も、選の鍵になっているようだ。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。S・修一さんの5首より。

あの服かこの服かなど迷ひゐし父が遺影を撮ると出でゆく

 「父が」までは、お洒落して遊びにゆくかと思わせて、そのあとで厳粛な思いにさせる。

Photo

「フリー素材タウン」より、蓮の花の1枚。

2015年7月24日 (金)

「月集スバル」「月集シリウス」

 結社歌誌「コスモス」2015年8月号の、初めより「月集特別作品」、「月集スバル」、「月集シリウス」を読みおえる。

 「月集特別作品」(「月集スバル」「月集シリウス」よりの特選欄、12名)の初め、宮英子氏の「どうして?」5首では、お名前の上に「故」の字がついている。悲しく寂しい。

 「月集スバル」「月集シリウス」の歌は、言葉の調べが整っている。「舌頭百返」という語を、読んだように思う。様々な短歌観があるようだが。

 付箋を貼ったのは、次の1首。「月集シリウス」のI・玲さんの作品。

卒論を書き了へたる子眠りをり弓手にゆるくスマホを握り

 「弓手」は「ゆんで」と読み、左手の事。疲労と脱力の様が、描かれている。

Photo

「フリー素材タウン」より、蓮の花の1枚。

2015年7月22日 (水)

「若山牧水大全」

Photo Amzonのkindle本コーナーから、「若山牧水大全」を買い、Kindle for PCにダウンロードした。

 2014年3月25日・初版。99円。

 僕は短歌新聞社・版の「若山牧水全歌集」(定価・8千円)を買って読み始めた事があるが、1ページ20首とぎゅうぎゅう詰めで読みにくく、頓挫した。

 また春秋社・版「若山牧水選集」(5冊)と、雄鶏社・版「若山牧水全集」の第11、12巻(書簡集で、揃いかどうかは判らない)が蔵書にあり、読みやすい全歌集のみを探していた。

 この「大全」1冊には、全15歌集と、随筆集(抄)が収められている。全歌集と、散文の抄を求めていた僕に、ぴったりの廉価本である。

 タブレット(10インチ)にも同期できて、1ページ8首と読みやすく、外出先でも読める。

 Kindle本では、著作権の切れた作者の、全集、作品集が99円、200円などで続々と発売されている。読者としては喜ばしいが、街の書店、古本屋さん、BOOK OFFなど、商売が更に難しくなるだろう。

2015年7月19日 (日)

「歌壇」と「コスモス」、8月号

Cimg8500

Cimg8504 

 総合歌誌「歌壇」2015年8月号を、7月14日(発売日)に、楽天ブックスへポイントも使って、注文した。

 7月16日に届いた。続けて届けて貰えば良いのだが、停止する権利は留保したい。

 7月17日に、結社歌誌「コスモス」同8月号が届いた。

 僕の歌は、3首選だった。内容はアメブロ「新サスケと短歌と詩」の、7月18日付け記事(←リンクしてある)にアップしたので、ご覧ください。

2015年7月12日 (日)

近藤芳美「アカンサス月光」

 岩波書店「近藤芳美集」第3巻(2000年・刊)より、(戦時作品集「吾ら兵なりし日に」を挟み)第11歌集、「アカンサス月光」を読みおえる。

 6月23日の記事(←リンクしてある)、「遠く夏めぐりて」に継ぐ。

 原著は、1976年、短歌新聞社・刊。1972年~1975年の、602首を収める。

 後退する学生運動(彼は、神奈川大学教授となった)、ベトナム戦争終結、詩人・金芝河の事件、外国のクーデター・反革命を詠む歌群の間に、叙景歌・相聞歌が鮮やかである。

 以下に7首を引く。

思想と正義裁き裁かれてはてなき日ひとりの平安をまた怖れつつ

ガス栓をひらくと起きし夜の明けの野の雪明り妻は呟く

旗覆うひつぎに女の行くあゆみ殺戮に倦むときを重ねて

ありありと孤立する青春を見て過ぎむかく行き過ぎむ一教師ゆえ

脂肉吊りて小鳥を待つ庭にひかりは荒し朴の散る葉に

傍観し力の交替を目守るのみひと日の叫びキャンパスに湧く

共に苦しみ許さざりにし文学も伝うる晩年も死も時の渦

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、アカンサスの1枚。

2015年7月 6日 (月)

「月集スバル」「月集シリウス」

 結社歌誌「コスモス」2015年7月号より、「月集特別作品」「月集スバル」「月集シリウス」を読みおえる。

 実は事情で、「あすなろ集」「その二集」の作品を先に読んだが、また機会があれば記事アップする。

 「月集スバル」は選者、もしくは選者経験者、「月集シリウス」はそれに次ぐ、会の先達者である。

 自然・風景を詠んで美しく、政治を詠んで鋭く、人情を詠んで豊かである。1首の流れで、音韻だけでなく、イメージ、視線の流れがなめらかである。

 付箋を貼ったのは、「月集シリウス」のM・治生さんの、次の鋭い1首。

「粛々と取り進めます」(=お前らの意見なんかを聞いてられるか)

Photo_2「フリー素材タウン」より、睡蓮の1枚。

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