カテゴリ「歌書」の467件の記事 Feed

2016年6月25日 (土)

「その一集」特選欄・読了

 結社歌誌「コスモス」2016年7月号の、「その一集」特選欄を読みおえる。

 「その一集」特選も、在クラス会員数が増えて、難関になっているようだが、どうか。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。O・康子さんの5首より。

先生の病を具(つぶさ)に知らざればわが信じゐき再会の日を

 「先生」とは、Oさんと同県の選者で、4月15日に亡くなられた、柏崎驍二氏である。特選5首とも、挽歌である。

Photo「フリー素材タウン」より、蓮の1枚。

2016年6月23日 (木)

歌誌「コスモス」7月号「月集」読了

 結社歌誌「コスモス」2016年7月号より、「月集」を読みおえる。

 「月集」とは、「今月の四人」、「月集スバル」、「月集シリウス 特別作品」、「月集シリウス」の4欄の事である。

 「月集スバル」会員(選者、ないし選者経験者)では、歌壇で活躍したい人がいるだろうし、「月集シリウス」会員には未来の選者を目指す人もいるだろう。あまり想像で物を書いてはいけないのだが。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。「月集シリウスのI・寿子さんの4首より。

わが畑に隣る溜池NET(ネツト)では名に負ふ釣り場となりて賑ふ

 情報格差、という程の事はなく、狭い範囲の情報だろう。ただし意外な動きを見せる場合がある。

Photo_2「フリー素材タウン」より、蓮の1枚。

2016年6月20日 (月)

「歌壇」7月号

Cimg8897 6月17日(3日前)の記事で紹介した歌誌2冊のうち、総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2016年7月号を読みおえる。

 特集は「破調が短歌にもたらすもの」である。

 僕は句割れ、句跨りの歌は、作った事があるが、意図的な字余り、字足らずの歌は作らない。「57577」に収まれば、短歌は内容、形式、何でも有り、という考えである。

 インタビューも2回目となって、高野公彦(以下・敬称略)が、「コスモス」編集室分室初代住込みとなる経緯、ペンネームの経緯など、詳しく語られている。

 水原紫苑の作品連載が7回目となる。歌壇より時代への生贄のような気がするが、そうでないかも知れない。

2016年6月17日 (金)

歌誌2冊

Cimg8889

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 Amazonに予約注文してあった、総合歌誌「歌壇」2016年7月号が、6月12日(日曜日)に発送通知があり、翌13日に届いた(プライム会員のせいか)。

 写真ではハレーションをおこしているが、特集は「破調が短歌にもたらすもの」である。

 読みおえたなら、ここで紹介したい。

 6月16日に、結社歌誌「コスモス」2016年7月号が届いた。少しずつでも紹介して行きたい。

 僕の歌は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、6月17日の記事(←リンクしてある)にアップしたので、横書きながらご覧ください。

2016年6月14日 (火)

竹山広「残響」

 ながらみ書房「定本 竹山広全歌集」(2014年・刊)より、第3歌集「残響」を読みおえる。

 第2歌集「葉桜の丘」は、先の6月1日付けの記事(←リンクしてある)で紹介した。

 「残響」は、1990年、雁書館・刊。467首。

 この間、生業の印刷所を閉めて(66歳)いる。地域の歌人と交わり、核実験反対の座り込みに参加。

 また結社「心の花」や総合歌誌で注目され始める。

 悲惨な経験を経て、乏しさ(貧しくはない)と反骨精神は、時にユーモアのある作品を生んだ。

 以下に7首を引く。

椅子ふかくかなしみをれば二度三度きし鵯のおちつかず去る

活字一式地金に売りて労働のあとかたもなき空間さむし

髪触るるまで子の墓にうなかぶす妻のうしろに寄りゆきがたし

たたみ十枚干して困憊せるわれに被爆時刻のサイレンひびく

座込みで何が得られると自問して賢くなりし人は去りゆく

灯を消しし窓にをりをりきて触る昭和終焉のこの雨の音

天の橋立股よりのぞき見る妻よ眩暈(めまひ)をおそれわれはせなくに

Photo「フリー素材タウン」より、蓮の1枚。

2016年6月 5日 (日)

歌誌「コスモス」6月号「COSMOS集」

 結社歌誌「コスモス」2016年6月号より、「COSMOS集」を読みおえる。

 その前の「その一集」特選欄は、先の6月2日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 「COSMOS集」は、「その二集」と「あすなろ集」の、特選欄である。「あすなろ集」より30名、「その二集」より12名、各5首(稀に6首)が選ばれて、選者による題名を付されて載る。望みの叶った場だろう。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。T・竹子さんの「妖怪ゲーム」5首より。

マットレスに転び飽かずに遊びをり幼き妹兄が助けて

 兄妹、姉弟の助け合いは、独特の情感のあるもののようだ。僕は2人兄弟だけれども。

Photo「フリー素材タウン」より、花菖蒲の1枚。

2016年6月 3日 (金)

「歌壇」6月号

Photo 先の5月21日の記事(←リンクしてある)「歌誌2冊」で報せた内、総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2016年6月号を、短歌作品を中心に読みおえる。

 特集の「結社の進路――結社の近未来を考える」では、結社中枢の歌人の声ではなく、投稿歌人、ネットや同人誌で活動する歌人、結社に入ったが辞めた人、の結社観を公にした方が有意義、とする声がツイッター上でかあり、もっともだと僕は思った。総合歌誌で、結社論が繰り返し取り上げられるのは、それだけ反発もあり、結社中枢の歌人も引け目を感じているからだろう。

 栗木京子による高野公彦(いずれも敬称略)へのインタビュー、「ぼくの細道うたの道」が始まった。彼の作品への理解が、深まるだろう。

2016年6月 2日 (木)

歌誌「コスモス」6月号「その一集」特選欄・読了

 結社歌誌「コスモス」2016年6月号より、「その一集」特選欄を読みおえる。

 同「月集」読了は、先の5月30日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 特選の歌は、内容が(本人にとり)大きく、レトリックも用いられている。

 各選者により、多少は歌風の傾向があるようだ。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。K・蕃さんの5首より。

ふるさとは大黒舞の来しころよおぼろに思ふ松尽し唄

 大黒舞は、新年の門付け芸らしい。めでたい「松」尽くしの詞を述べたようだ。

Photo_2

「フリー素材タウン」より、花菖蒲の1枚。

2016年6月 1日 (水)

竹山広「葉桜の丘」

 ながらみ書房「定本 竹山広全歌集」(2014年・刊)より、第2歌集「葉桜の丘」を読みおえる。

 第1歌集「とこしへの川」は、先の5月25日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 「葉桜の丘」は、1987年、雁書館・刊。357首。

 彼はクリスチャンの家庭に生まれた。1941年(21歳)、結核病を発病、療養。

 1945年、浦上第一病院に入院中、原爆被爆。1948年(28歳)、結婚。1978年、長女・ゆかり死去。

 多くの悲惨を乗り越えられたのは、表には出していないが、信仰の力ゆえか、と思われる。短歌の徳も与っているだろう。

 以下に7首を引く。

文字植うる眼(まなこ)いくたびおしぬぐひ鈴懸に鳴る風を仰ぎつ

ま夜中の冷蔵庫などさしのぞくいかなる闇をわたる若者

逝きし子も学びゐる子も杳かにて夜ごと夜ごとの闇くだる天

鼻ごゑを売りまくるこの若者をののしりたれば心ほどけつ

子に点す蠟燭の焔(ひ)をたわめたる扇風機の風われに戻りく

ひとの歌を崇めしばしば毒づきて夏もしんそこ食ふものうまし

核実験にあらがひ坐るわれらただみづからの背骨(はいこつ)を味方に

Photo「フリー素材タウン」より花菖蒲の1枚。

2016年5月30日 (月)

歌誌「コスモス」6月号「月集」読了

 先の5月21日の記事(←リンクしてある)、「歌誌2冊」で届いた事を報せた、結社歌誌「コスモス」2016年6月号より、初めの「月集」を読みおえる。

 僕が「月集」と呼んでいるのは、元1つだった、「月集スバル」の「今月の四人」と通常欄、「月集スバル」の「特別作品欄」と通常欄、計4欄の事である。

 「月集スバル」(選者、選者経験者、のクラス)では、「今月の四人」への競争はないと見られる。それよりも歌壇的に知られる事が目標だろう。

 「月集シリウス」では、「特別作品欄」の他、7首出詠のうち、4首選と5首選が半々くらいなので、5首選を目指す競争が、あるだろう。

 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。「月集シリウス 特別作品」欄のM・則子さんの「末期のコーラ」5首より。

伊豆一の美男子でした存分に身びいきをして父を送らむ

 父母が逝いた時、讃える挽歌で送りたい気持ちはわかる。

Photo 「フリー素材タウン」より、薔薇の1枚。

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