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牧羊社「現代俳句選集Ⅵ」第43巻、峯尾秋翠・句集「春の音」(平成3年・刊)を読みおえる。
著者は、中村草田男系・鍵和田秞子(俳誌「未来図」)門下。
僕はこの句集に、あまり感銘を受けなかった。俳句には俳句の読みかたがあるだろうし、門風ということもあるだろうが、僕には響く作品が少なかったということだ。
3句を引く。
桝酒の木の香を呷り神輿出す
寒卵こつと早出の餉に落とす
肩書のきれいに消えて夕桜
このブログで以前に、このシリーズのうち手持ちの本は全部読んだと書いたが、先日に、箪笥の上にブックエンドで挟んである本を整理すると、その裏よりこのシリーズの句集が6冊も出てきた事だった。
拙作1首。
鮮やかな作品ありて刺激にとなるゆゑ読めり句集あれこれ
「コスモス」2006-6月号より
写真はその一部である。
満天星は、春の花とともに、晩秋~初冬の紅葉も美しい。
ドウダンをなぜ満天星と書くかというと、満天に星をちりばめたように花が咲くからだろう。
今年の春に買って、鉢に植えつけた変り満天星の苗4種は、夏にすべて枯れてしまった。土が悪かったのか、水遣りが少なかったのか。
今年も種苗会社「改良園」のカタログ(2009春号)が届いたから、同じ4種を注文して、再度、育成を試みたい。
拙作1首。
満天星のもみぢの朱の朝あさに冴えてきにつつ寒さはつのる
「コスモス」2005-3月号より
午前中、「勝木書店ワッセ店」へ行って、買い物をした。
まず、買った本。
他に、
同店内の「古本センター」で、以下の本を買った。
女優・室井滋のエッセイ集、「まんぷく劇場」(文藝春秋、1996年3刷)を読みおえる。
17作すべてが映画がらみの話だけれど、映画がメインテーマになっていない作も多い。
しみじみする話、怖い話、笑える話など、彼女は自分の弱みも見せて、僕はたのしく読み進んだ。
女優としての彼女をよく知らないのだけれど、数冊のエッセイ集を読んで、僕は好感を持つ。
退路を絶たれた(彼女には、親兄弟も夫子供もいない)彼女は、情に敏感で、強く優しい。
彼女は女優だから、映画を観るのも好きで、巻末に「死ぬ前にもう一度見たい!100本の映画」という1覧が載っている。僕は映画が好きでなくて(今までに5、6回観たくらい)、テレビでも映画やドラマを殆ど観ない。
京都府の書店「三月書房」のホームページより注文していた本、「仙波龍英歌集」(2007年、「六花書林」刊)が届いた。
地元の有力書店グループ「勝木書店」と取引のない出版社の新刊を入手するには、ホームページに頼るしかない。
「三月書房」のホームページでは、短歌の本に力を入れていて、専門のページもある。また、俳句、短歌の本の、特価コーナーもある。このホームページより本を注文したのは、2度めだろう。
仙波龍英の短歌は、以前に読んだ小高賢「現代短歌作法」に数首が引かれていて、僕は惹かれた。この本には2冊の歌集、「わたしは可愛い三月兎」と「墓地裏の花屋」が収められている。
彼は2000年、48歳の若さで亡くなった。
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