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今年11月24日の記事 「3つの買物」のうち、拓本の購入先は、「中国専門店 チャイナウオッチング」である。美術品が豊富である。
また「ヤフーショッピング」にも、中国物産コーナー、「YAHOO!チャイナモール」がある。日常品などが豊富なようだ。
中国物産をネット通販で入手したい場合、参考にされたい。
有馬敲(ありま・たかし)氏の3部作詩集「転生記」より、第1部の「終りのはじまり」を読みおえる。117編のソネット集である。
詩集「終りのはじまり」の発行が1973年で、1968年頃にさかんだった学生運動への共感と、その敗北後の挫折感を読み取れる作品がある。「ついに革命はできなかった」などの行がある。
具象と抽象の交錯するゾーンで書かれるので、読み流してしまいそうになる。
「32」を引く。
終りのはじまり 32
有馬敲
解きはなて武装されたことばを
すきなくよろわれた思考を
素っ裸にせよ
きざな眼鏡もはずして物にせまるのだ
ぎこちなくあごを張った
そののどぼとけを見よ
絶縁した裏がわからみごとにそむかれて
いたずらに年をかさねたな
すべてを脱いで生まれたときのかっこうになり
降りかかる水を浴びるのだ
角川書店「増補 現代俳句大系」第4巻(昭和56年・刊)より、4番めの句集、東鷹女(ひがし・たかじょ)「魚の鰭(うおのひれ)」を読みおえる。
原著は、昭和16年、甲鳥書林・刊。
自序、619句、後記を収める。
句集は大きく3部に分かれ、3部は逆年順に置かれる。
戦争吟が少し混じる。
僕は初期の頃の作品に、秀句が多いように思う。
のちに彼女は三橋鷹女を名乗り、全句集、全集も出版された。
以下に5句を引く。
林枯れ白雲われを脅す
電工はかなしからずや天(あめ)灼くに
秋刀魚焼く憎しみは鋭き焔(ひ)に焼かれ
秋風裡兵への手紙書きつづく
蒲公英暮れ蟇暮れこころ哭いてゐる
総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2011-12月号を読みおえる。
特集の「わが誌の創刊号を読む」はあまり読まなかった。
上田一成さん(「ポトナム」「ゑちうど」所属)の「首根っこ」12首に注目する。
総合歌誌の新号なので、気を使うが、3首を引く。
ペパーミントの二粒ほどを舌の上にころがすうちに来てゐる晩年
なが月の半ば過ぎても咲きほこり飽きられてゐるこのさるすべり
雨あとの水嵩増せる溝川のしどろもどろの藻の草の 僕
他に福士りかさん「しろがねの水」7首他、散文でも「コスモス」の歌人が活躍している。
今年10月27日の記事、「約束通りの2冊」で紹介したうち、「ギルガメシュ叙事詩」を読みおえる。
矢島文夫・訳、ちくま学芸文庫、2008年11刷。
主となるテキストの欠落を他のテキストで補って、なお不明部分が多い。
全体で約3600行あったと推定されるうち、約半分しか残っていない。
英雄のギルガメシュとエンキドゥが協力して、森に住むフンババと戦って倒す部分が、メインのストーリーと思われるが、その叙述は簡略で、ここでも大きな欠落がある。
そして後日譚と思われる部分が長く、テキストも整っている。
物語として不完全だが、メソポタミア文明時代の英雄譚(神々の物語ではなく、この2英雄は死ぬ)として貴重である。
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