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2014年2月の25件の記事

2014年2月 6日 (木)

ハイドン「悲しみの聖母」

Cimg7530 「ハイドン作品集」(音楽CD150枚+解説CD1枚)より、聴き進んで、今日は45枚め「悲しみの聖母」を聴きおえる。

 昨年12月6日の記事(←リンクしてある)で紹介した、35枚めの「バイオリン協奏曲」以来のアップである。

 紙ジャケット(写真)の題名が判らなくて、ネット検索の結果、「スターバト・マーテル」と読むと知り、その語で検索すると、ようやくほぼ判った。

 13世紀の聖歌の詞に、後世の多くの作曲家が曲をつけ、ハイドンもそうであった。

 トータル70分余、パソコンのiTuneで聴いた。僕はクラシック音楽の歌曲を好まないけれど、ハイドンの歌曲は聴きやすいほうである。

2014年2月 5日 (水)

原田種茅「径」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、5番めの句集、原田種茅「径」を読みおえる。

 先月30日の記事(←リンクしてある)で紹介した、松村蒼石「寒鶯抄」に継ぐ句集である。

 原著は、1950年、石楠社・刊。大正7年~昭和24年の、475句を収める。

 原田種茅(はらだ・たねじ、1897年~1987年)は、「石楠」に加入後、臼田亜浪が没するまで約40年間師事し、没後に主宰したが、約2年間で廃刊となった。

 彼の後進に対する親身な指導と情愛を慕い、兄事する者は多かったとされる。彼の句集は、この「径」1冊のみである。

 以下に5句を引く。

本買へば砂触りある二月の夜

芦せまる径に行々子下りてゐる

枯原や雨に白きをまじへきぬ

見下すや紫雲英あふれて田をわかず

入学も近き遊びに紙せがむ

Photo「フリー素材タウン」より、シクラメンの1枚。

2014年2月 4日 (火)

北原白秋「邪宗門」

Cimg7527 岩波文庫「北原白秋詩集(上)」より、「邪宗門」を読みおえる。

 安藤元雄・編、2007年1月・刊。

 初版発行時に買った筈だから、7年待たせて読み始めた事になる。

 「邪宗門」はこれまでに、日本文学全集の詩歌句集(1ページ2段組)で読んで来たように記憶する。文庫本とはいえ、1段組は余白が多くて、ゆったりしている。

 室生犀星が「我が愛する詩人の伝記」の冒頭で、「邪宗門」を「ちんぷんかんぷん何を表象してあるのか解らなかった」と書いている。僕も雰囲気しかわからなかった。

 何度めかに「邪宗門」を読んでみて、今度はわかったような気がする。

 外来語を取り入れ、音数律を実験し、文法を守り、いわゆる南蛮情緒を醸す。まさに天才である。

 (下)巻の解説に、初版は1909年とあるから、僕の脳力からすると、100余年先を行っていた事になる。

2014年2月 3日 (月)

詩誌「ココア共和国」vol.14

Cimg7523 仙台市にお住まいの詩人・秋亜綺羅さんが、個人詩誌「ココア共和国」vol.14を送って下さった。

 巻頭の尾花仙朔「百鬼夜行の世界の闇に冥府の雨が降っている―国家論詩説鈔録」は、註釈ページを含め16ページの大作で、世界政治を論ずるが、結末で宗教に走るのは淋しい。

 秋亜綺羅「ひよこの空想力飛行ゲーム」も12ページにわたる長編で、その構想力に感服する。

 若い3歌人の連作を招待して、爽やかである。

 現在、詩よりも短歌が、短歌より俳句が(これは僕には風聞だが)、勢いがあるらしい。

 詩が、文学(小説を含む)の中でもっとも豊かである、と注視される時代は再び来るのだろうか。

2014年2月 2日 (日)

広部英一「わが山 ふくいの詩」

 思潮社「広部英一全詩集」(2013年10月・刊)より、4番めの詩集「わが山 ふくいの詩」を読みおえる。

 先月26日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「邂逅」に続く詩集である。

 原著は、1982年、福井新聞社・刊。ソネット20編を収める。

 広部さんのこの詩集は、山岳エッセイストの増永迪男さんとの対談、増永さんのエッセイ、詩編に付した「ノートから」、7氏による散文「集音マイク」、と共に収載されて(初出は福井新聞)上梓されたためか、あまり注目を集めていないようだが、僕はとても優れた詩集だと思う。

 対談の中で広部さんは、「最近は、その見えないものが、つまり死者の魂が僕には見えるわけですね。」「『母』と書いていますが、僕にとって『母』はかけがいのない人間の魂の象徴となって来ました。」等、創造の秘密を明かしている。

 また各編に付された「ノートから」では、着想を得た場面などを明かしている。

 詩想の純粋さ、表現の高度において、この詩集は優れている。ソネットという詩型によって、作品が引きしめられてもいるのだろう。

Photo「フリー素材タウン」より、水仙の1枚。

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