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2015年7月の30件の記事

2015年7月10日 (金)

有田幸代「そらぐつ」

Cimg8471 先の7月4日の記事(←リンクしてある)で、贈られた事を報せた、有田幸代さんの第3詩集、「そらぐつ」を読みおえる。

 2015年8月、紫陽社・刊。

 3章に40編の詩を収める。

 第Ⅰ章は、晩年の母親、看取り、葬儀などを描いている。「はい あどけない返事」をするようになった老母の作品「はい」が哀切である。

 第Ⅱ部は、先に逝いた者たちの回想や、日常での気配を描く。

 第Ⅲ部は、個人的な思いを述べているようだ。

 彼女は温厚で、実務的な実行力のある方、という印象だ。

 個人詩誌「野ゆき」を、ほぼ年1回のペースで発行している。

 父親の死を描いた「釣り」全5連より、初連と第4連を引く。

  釣り

    有田幸代


長いわだかまりがとけて

父の好きな釣りに行く約束をした

その日の直前の父の死

  (中略)

突然逝くとしても

楽しい約束が胸にあるのは

わるくない

かすかに灯りがともる

  (後略)

2015年7月 9日 (木)

奥華子「TIME NOTE」

Time_note 先日、Amazonのマーケットプレイスより、奥華子(1978年~)の2ndアルバム「TIME NOTE」を買い、通して2度めを聴いた。

 ポニーキャニオン、2007年3月・発売。

 全11曲、中古価格100円(+送料350円)。

 ここの記事では、先月6月10日の記事(←リンクしてある)、3rdアルバム「恋手紙」に継ぐ。

 これで1stアルバム「やさしい花の咲く場所」と合わせて、初期のアルバム3枚が揃った。

 この「TIME NOTE」は、劇場版「時をかける少女」主題歌「ガーネット」の他、タイアップ曲3曲を含む。迫力は、1stアルバムに劣る。ただし美しい声は健在で、3rdアルバムで盛り上げてもいる。

 写真は、ジャケットの表である。

 これからもアルバムを買い足してゆきたい。

2015年7月 8日 (水)

文庫本2冊と詩集

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 最近、2冊の文庫本を買った。

 有川浩「レインツリーの国」(新潮文庫、2015年31刷)は、TSUTAYAでTポイントを使うために買ったが、店員との行き違いでポイントを使ってもらえなかった。

 桂川甫周「北槎聞略」(岩波文庫、2012年11刷)は、書店「KaBoS二の宮店」で、妻に貰った図書カードを使って。

Cimg8480

 また県内の詩人・中国文学者、前川幸雄さんが、詩集「縄文の里 讃歌」(以文会友書屋、2015年4月・刊)を送ってくださった。

 いずれも読んだなら、ここで紹介したい。 

続きを読む »

2015年7月 7日 (火)

村野四郎「抒情飛行 拾遺」

 筑摩書房「村野四郎全詩集」(1968年・刊)より、「抒情飛行 拾遺」を読みおえる。

 今年6月22日の記事(←リンクしてある)、「抒情飛行」に継ぐ。

 「サラリーマン週間」から「別荘家族」に至る7編のみである。

 拾遺の選別は、全詩集・刊行・当時のものであり、何らかの作為があったと見なければならない。

 これも逆編年順と推測するが、「別荘家族」には平穏で裕福だった生活への懐古があり、「近代修身(一)」には兵士への蔑視がある。

Photo_2「フリー素材タウン」より、睡蓮の1枚。

2015年7月 6日 (月)

「月集スバル」「月集シリウス」

 結社歌誌「コスモス」2015年7月号より、「月集特別作品」「月集スバル」「月集シリウス」を読みおえる。

 実は事情で、「あすなろ集」「その二集」の作品を先に読んだが、また機会があれば記事アップする。

 「月集スバル」は選者、もしくは選者経験者、「月集シリウス」はそれに次ぐ、会の先達者である。

 自然・風景を詠んで美しく、政治を詠んで鋭く、人情を詠んで豊かである。1首の流れで、音韻だけでなく、イメージ、視線の流れがなめらかである。

 付箋を貼ったのは、「月集シリウス」のM・治生さんの、次の鋭い1首。

「粛々と取り進めます」(=お前らの意見なんかを聞いてられるか)

Photo_2「フリー素材タウン」より、睡蓮の1枚。

2015年7月 5日 (日)

年刊句集「福井県」第44集(2)

 今年6月2日の記事(←リンクしてある)、年刊句集「福井県」第44集(平成17年版)(1)に続き、同(2)を報告する。

 63ページ~116ページの54ページ、108名(1ページ2段)、1080句(1人10句)を、読みおえた事になる。

 福井県俳句作家協会が、650名をどうして結集し得たのか。短歌より短い、海外の俳句熱、もあるだろう。大きなムーブメントがあるのだろう。

 付箋を貼ったのは、次の1句。N・昭子さんの「秋日濃し」10句より、「児の視線あめんぼう追い離れざる」。自然の不思議、児の純真を、再認識させる。

Photo「フリー素材タウン」より、睡蓮の1枚。

2015年7月 4日 (土)

届いた2冊

Cimg8471

Cimg8472 

 今日、2冊が届いた。

 1冊は、県内の詩人・有田幸代さんの第3詩集、「そらぐつ」である。2015年8月、紫陽社・刊。

 読みおえたなら、ここで公開したい。

 もう1冊は、出版社・柊書房・社主、影山一男氏(「コスモス」選者)よりの、冊子「棧橋~三十年の年表とアルバム~」である。2015年7月、柊書房・刊。

 季刊同人歌誌「棧橋」が、昨年秋に120号で終刊したので、その30年の記録と写真を集めた、記念資料である。

 僕は69号~108号で在籍したが、途中で辞めてしまって、編集長の高野公彦氏、小島ゆかり氏、他の諸先生に大きなご迷惑をかけてしまい、申し訳なく思っている。

 東京都等での批評会へ参加出来ない事がおもな理由となったが、言訳させてもらえるなら、生来の方向オンチ・地理オンチなので、時間・お金・やる気があっても、東京駅などを潜り抜けられそうになかった。

 後継誌の発行の準備が進んでいるという事で、喜ばしい。

2015年7月 3日 (金)

牧羊子「めんどり歌いなさい」

Cimg8469 牧羊子のエッセイ集「めんどり歌いなさい」の(2部構成のうち)「Ⅰ めんどり歌いなさい」を読みおえる。

 文春文庫、1985年・刊。

 夫の作家・開高健の仕事を支え、執筆活動をし、ラジオでの人生相談に応じている。

 「現在もなお、女性を取り囲む社会的身分保障は、男よりもずっと低い」と嘆き、家庭を持つ女の役割のぎりぎりの所を、背中で娘に教えようとする。

 70年代のウーマン・リブではないから、女性の闘い方も屈折しているが、女性の賢い生き方を求めている。

 料理話の「Ⅱ 『おかず咄』それから」は、読まなかった。僕は美食家ではない。

 独身だった頃、兄に「お前は粗食に耐える」と言われて、反発しなかったくらいだ。

 

2015年7月 2日 (木)

詩誌「群青」第33号

Cimg8466 僕が編集役をしている二人詩誌「群青」第33号を紹介する。

 2015年6月25日、群青の会・刊。

 6月29日の記事で、相棒・こぐま星座さんと喫茶店で会って、詩誌・同人費を受け渡し、雑談を交わした事を述べた。

 僕の詩は、ソネット形式の「終活」で、内容はアメブロ「新サスケと短歌と詩」の、7月1日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 こぐま星座さんの詩は、「心斎橋のホームレス」3連である。

 エッセイ1編(1ページ)は、僕の「図書カード」で、妻から貰った図書カードで久しぶりの書店の、適当な本を買ってしまった話である。

 女性の同人が加わった事があるが、いずれも続かなかった。編集・発行体制に問題があるのか。

2015年7月 1日 (水)

宮英子氏、ご逝去

 歌人であり、結社歌誌「コスモス」の発行人である、宮英子氏が逝去された。

 6月26日、胆嚢癌のため。98歳。

 葬儀を近親者のみで済ませたあと、6月29日にマスコミ等に公表された。

 宮英子氏は、歌人として、また歌人・宮柊二氏の妻として宮柊二氏の歌作・「コスモス」の編集発行・家庭を、長く支えた。

 また宮柊二氏・ご逝去後は「コスモス」の編集長(後に譲られた)、発行人として奮励された。

 僕は1993年の「コスモス短歌会」入会なので、それ以前の事は、読み聞きした事である。

 不謹慎かも知れないが、これからの「コスモス」の発行体制がどうなるか、どのような方向に向かうのか、少し心配である。

Photo「フリー素材タウン」より、アジサイの1枚。

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