カテゴリ「詩誌」の224件の記事 Feed

2011年4月12日 (火)

詩誌「角」第22号

Cimg4851  あわら市に在住のS章人さんが、同人詩誌「角(つの)」第22号を送って下さった。

 11名の詩11編、ほかに散文4編が載る。

 S章人さんは、詩「斑鳩」を寄せる。

 種子の萌芽から千年を経て大木になり、伐り出されて堂塔となって更に千年を経た樹木への驚異をうたう。

 Y勝さんが、再び映画評論に戻った。

 「僕の懐かしシネマ館 10 アンリ・コルピの『かくも長き不在』」である。

 1962年頃、彼が学生の時に観たその映画を、映画パンフを手掛かりに記憶をたどり、5ページ(3段)にわたって、熱く論じている。

 その映画を観ていず、戦争体験のない僕にも、伝わってくるもののある彼の打ち込みようだ。

2011年4月11日 (月)

「水脈」43号

Cimg4848  詩誌「水脈」43号(2011年3月・刊)を読みおえる。

 ただし「水脈」は「福井詩人会議」の機関誌でもあるようで、たくさんの散文も掲載されるが、それらの多くは、失礼して読まなかった。

 誰しも人生に、大小のドラマはある。それらがイデオロギーに収斂されないよう(今は収斂されようとしていると言うのではない)、願っている。

 T百代子さんの「三丁目のマサイ族」に惹かれる。

 料理上手だった友人に認知症が始まって、トンカツの作りかたもわからなくなって、作者が励まそうという作品である。

 全7連より、第3連のみを引く。

     三丁目のマサイ族

           T百代子

人が壊れていく時 その人の

一番優れた部分からはじまる

氷山の氷が溶けていくように

      (前後略)

2011年3月24日 (木)

詩誌「群青」合本

Cimg4770  一昨日の仕事帰りに「宮本印刷」へ寄り、同人詩誌「群青」第11号~第20号の、合本2冊を受け取った。

 先方さんのご厚意で、無料だった。

 また昨日に、Yさんにテプラーを打ってもらい、題字を貼り付けてもらった。原本には印刷されていないからである。

 1冊は、「群青」創刊同人の、こぐま星座さんに譲ることになっている。

 同人のKMさん、AUさんは、10号後の参加なので、30号が出たなら合本を作りましょう、という話になっている。参加時点までの合本はそれぞれ、差し上げた。

 創刊号~第10号の合本よりも、今回のほうが分厚い。同人が増えて、1号のページ数が増えたからである。

 これからどこまで続くかわからないが、僕は同誌の編集役を務め続けたい。

2011年3月21日 (月)

詩誌「アリゼ」第141号

Cimg4768  兵庫県にお住いのS陽子さんが、お便りとともに同人詩誌「アリゼ」の第141号を、送って下さった。

 兵庫県内に在住の詩人を多くの同人として、詩21名23編、エッセイ10編が載る。

 2011年2月、アリゼの会・発行。

 東北地方太平洋沖地震のあとでは、自分に出来ることは小さくても、被災や原発異常の様子に心がせわしくなる。

 日ごろから、危機というものが起こり得ることだと、心に留めて置かねばならない。

 これまで同誌に俳句を多く寄せてきたYみち江さんが、詩「月の夜」を載せている。

 ご夫君に関わって、つらい経験があるようだが、あからさまには書かれていないので、僕も推測を書かない。

 詩誌「アリゼ」を読ませてもらうようになってから、何年が経つのだろう。

 

2011年3月 5日 (土)

会合

 今日の午前10時、K喫茶店に、詩誌「群青」の同人4人(僕、こぐま星座さん、KMさん、AUさん)が集まった。

 おもな用事は、「群青」20号と、同人費の受け渡しである。ただし詩誌を、おもな県内詩人等に宛てては、僕が発送する。

 今回は、こぐま星座さんに喜びごと(期日まで、詳細は発表できない)があって、その話題で盛り上がった。

 あれこれと、11時半まで語り合って、近い再会を約して別れた。

Cimg4703

2011年2月25日 (金)

詩誌「群青」第20号

Cimg4691  職場の昼休み時間に、「宮本印刷」へ電話すると、出来ているという返事だった。

 仕事帰りに「宮本印刷」へ寄って、同人詩誌「群青」第20号の100部を受け取った。

 作品は、AUさんの「廃屋」、こぐま星座さんの「渦巻き」、KMさんの「約束」、僕のソネット「背景」とエッセイ「挫折」(会計ソフト、蔵書データベース、更新料無料セキュリティソフト、ケイタイによるスケジュール管理、の4点の中止に至ったこと)を載せる。

 僕は同誌の編集役を、つたないながら務めている。

 題字は書家・小林峰仙氏、表紙と目次ページのカットは同人のKMさんの手に成るものである。

2011年2月15日 (火)

詩誌「Junction」76、77

Cimg4671  2月12日の「詩の研究会」のおり、KMさんに借りた(以前より僕が依頼していた)、二人詩誌「Junction」76、77を読みおえる。

 東京都にお住まいのS三吉さんと、愛知県にお住まいのK信子さんによる、季刊詩誌である。

 20年近い同行による友情は、毎号2組の往復書簡にも読み取れる。

 作品は、内省的な面がつよいようだ。

 S三吉さんの4章よりなる「屈折率」の、第2章を以下に紹介する。

二枚のガラスに隙間があると 入ってきた光は

複雑に屈折し かがやく青空さえ けやきの枝

に掴まれて砕け散ってしまう。けれどそれらを

ぴったり重ねてやれば 世界からやってきた光

は その姿のまま(内側にわずかな光と影を残

して)去っていく。

2011年1月23日 (日)

詩誌「アリゼ」第140号

Cimg4614  12日ぶりに、ブログ記事を更新する。

 兵庫県に在住の詩人、S陽子さんが、同人詩誌「アリゼ」第140号を、お手紙を添えて送って下さった。

 21編の詩と、10編のエッセイが載る。

 他に、以倉紘平氏が詩集「フィリップ・マーロウの拳銃」で、第17回丸山薫賞を受賞し、その贈呈式の様子が、写真2枚とともに、2ページにわたって紹介されている。

 生活派も芸術派も、今の僕には、ぼんやり映る。

 真実と新しさを、ともに具えた詩の創作は、困難なことだ。

2011年1月 5日 (水)

詩誌「角」第21号

002  敦賀市に在住の詩人、O純さんが、同人詩誌「角」第21号を送って下さった。

 「角」は、福井県嶺南地方に在住の詩人をおもな同人とする、詩誌である。

 M千鶴子さんの「鳥のこゑ」、Y万喜さんの「無人駅発着」、K悦子さんの「生きる量」、S章人さんの「五人だけの法事」など、真情あふれる作品が好ましい。

 詩は、叫びでも演説でもなく、呟きだと僕は思う。

 誌中、自在な言葉と遊ぶ、O純さんの「気持と気持ち」に惹かれるので、全2連のうち、初めの連を引く。

   気持と気持ち

       O純

「気持」に「ち」を付けては

気持がわるいという人がいたが

なるほど「気持ち」も

許容されているとはいえ

人は思いようだ

なんだか気持に「血」が付いているようで

血なまぐさく思えてくる

      (後略)

2010年11月23日 (火)

詩誌「アリゼ」第139号

001  兵庫県に在住の詩人・S陽子さんが、お便りを添えて、同人詩誌「アリゼ」第139号を送って下さった。

 自分の事だが、すべてのイデオロギーや社会問題(来たるべきユートピアを含めて)から、離れたくなった。定年を控えて、「守りの態勢」に入ったのかも知れない。

 そういう心でこの「アリゼ」を読むと、受ける感じも異なってくる。

 ファンタジー風や、リアリズムや、信仰に関わるものなど、それぞれの生活と心情から、真実を描こうとしている。

 T久美子さんの「繕う」(全4連、23行)が気に入りなので、第1連のみを引く。

    繕う

障子のやぶれは

さくらの花のかたちに切りぬいた障子紙でつくろわれる

まだ春も浅いのに

障子のさくらの花は満開

ものにこだわらない陽気な小母さんは

こどもたちの元気さと競うように

障子にさくらを咲かせていった

      (後略)

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