カテゴリ「詩誌」の224件の記事 Feed

2010年3月27日 (土)

詩誌「水脈」41号

002  福井県に在住の詩人、T健隆さんが、詩誌「水脈」41号を送ってくださった。

 2010年3月、福井詩人会議・水脈/刊。

 K仙一さんの「神よこの地を助けたまへ」や、Hはつえさんの「春の広場」には、宗教心やそれに近い思いがある。

 Nとしこさんの「<てるちゃんが ほしい>」は、<としちゃんが ほしい>と夫に請われて嫁したとしこさんが、夫に<てるちゃんが ほしい>と呼応したことがあったかと思い返す、想夫恋の美しい1編である。

 散文のエッセイ、小説、評論もかなりの部分を占めているが、失礼して読まなかったものが多い。

2010年3月16日 (火)

同人詩誌「アリゼ」第135号

002  僕たちの同人詩誌「群青」第17号を送らせてもらった方の中で、兵庫県に在住の詩人、S陽子さんがお便りと共に、同人詩誌「アリゼ」第135号を送ってくださった。

 「アリゼ」は、兵庫県に在住の詩人を、おもに同人とする詩誌である。

 A敏さんの「小浜島」、T美夜さんの「能舞台・春占(はるうら)」に見られる古風、N直子さんの「二千九年大晦日の客」、N佳枝さんの「ソラ豆」に見られるメルヘン調、など詩風は様ざまである。

 同人の年齢が上がってきて、自足の念をもつ方も多いと見受けられる。

 同誌には、9編のエッセイが載るが、本音を語る場が、詩ではなく傍流のエッセイだった、という事になってはいけないと心配する。

2010年3月 7日 (日)

詩誌「群青」第17号

002  僕が編集の役をしている同人詩誌「群青」の、第17号が出来てきた。

 僕とこぐま星座さんとの2人詩誌として出発し、年3回の発行を続けて、6年めになる。

 現在の同人は、4名である。

 詩は、こぐま星座さんの「小次郎の里」、僕のソネット「10年」、KMさんの「ツバルの海」、AUさんの「夜行列車」の、4編である。

 ここでの評は避ける。

 巻末のエッセイは、こぐま星座さんの「例えばおっぱいぽろり」で、お笑いめかしたところもあるが、貴重な詩論である。

 今日、日曜日の午前に、喫茶店「コケッティ」に僕、こぐま星座さん、AUさんの3人が集まって(KMさんは都合で欠席)、同人費の清算と詩誌の分配のあと、1時間あまり、文学などの談義を交わした。

2010年2月12日 (金)

詩誌「角」第19号

003  詩人のKMさんが郵送で、同人詩誌「角(つの)」第19号を貸してくださった。

 2010年2月・刊、同人13名。

 「角」は、福井県嶺南地方に在住の人がおもな、同人誌である。

 巻頭、O純さんの「悔恨」がせつない。立派に生きてきた人なのに、老後に悔恨に責められるという。

 全3連の最終連を引く。

悔恨のにが味に

かなし味を加え

ねんぶつにまぶして

飲みこんでいる

 編集者のK久璋さんは、詩「背中を流す」を載せる。乳癌の疑いが晴れた妻とその夫(おそらく共に還暦を越えている)が、風呂場で背中をながしあっている様は優しい。

 家高勝さんの映画論「僕の懐かしシネマ館 8 (番外編) クリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』」が、6ページにわたって熱い。

2010年2月11日 (木)

詩誌「木立ち」第105号

002  福井市に在住の女性詩人KMさんが、同人詩誌「木立ち」第105号を貸してくださった。

 2009年12月、木立ちの会・発行、同人9名。

 N悦子さんの「防人、入れ子の夢」は、防人のいた時代と現在のダブルイメージで、遠い地へ行く夫をうたう。

 I秀子さんの「地底湖」は、「凍付く寸前の薄幸」の心情を、ゆたかな比喩で描いて、優れている。

 K明日夫さんの「冬の便箋」は、形式上の冒険が、どれほど効果を上げているか、疑問である。

 毎号、山岳エッセイを寄せているM迪夫さんの「クレバスにおちる」は、彼が劔岳のクレバスに落ちたことにまつわる話と、自力脱出の様を描いて迫力があり、珍しい題材だ。

2010年1月14日 (木)

同人詩誌「果実」62号

001  福井市・在住の詩人・K不二夫さんが、同人詩誌「果実」62号を送ってくださった。

 年1~2回の発行を続けて、息の長い同人詩誌である。

 メンバーは、元教員の6名である。

 F則行さんの「日本手拭」と「イヤ!」は、庶民的感情を練達の手法で作品化している。

 W本爾さんの短詩「その正体」は定年後の身の置き所無さを、同じく短詩「小春日和」は思慮分別をしない子供に1種の羨望を覚える心を、描いているようだ。

 K不二夫さんの作品では、レトリックを駆使した「鳥の影」よりも、庭の大木を伐ってしまったあとの後悔を素直に述べた「白木蓮を切る」のほうが、優れていると僕は感ずる。

 詩の他に3名3編の、詩をめぐるエッセイが載る。

2010年1月 4日 (月)

詩誌「アリゼ」第134号

002  兵庫県・在住の詩人・S陽子さんが、同人詩誌「アリゼ」第134号を送って下さった。

 2009年12月、「アリゼの会」発行。

 詩18編、他にエッセイなど。

 通読して、明るい感じを受けた。

 前号について絶望的雰囲気と言ったり、今号について明るいと言ったりするが、読者のその時の心理状態のみに由るのではない、と思っている。

 日本の政権交代、アメリカの大統領交代が、日本の庶民に明るさをもたらしたのかも知れない。この2つは、生活と、更に世界情勢に大きな影響がある。

 もっとも僕は、日本の新政権に、危うさを感じるのだけれども。

 S陽子さんは、欠かすことなく詩誌「アリゼ」を送って下さって、ありがたい事である。

2009年12月14日 (月)

お食事会

 昨日(日曜日)の夕方、同人詩誌「群青」の仲間4人で、F市内の「七夜月」にて、お食事会を持った。世間的な忘年会の意味もある。

 料理は、「しゃぶしゃぶ」をメインに、追加。

 僕以外の3人は、アルコールなしのウーロン茶。僕も、ビールを中ジョッキ1杯のみ。

 話題は、詩の高尚な話ばかりでなく、噂話も混じる。

 料理はおいしく、雰囲気もよく、料金は高くなく、佳い店だった。セッティングをしてくれたAUさんと、仲間に感謝。

2009年12月 4日 (金)

同人詩誌「青魚」№71

003  僕も参加している同人詩誌、「青魚」の№71を読みおえる。

 といっても、K学さんの詩8編は読んだが、同氏の「断簡集(八)」と題する、86ページにわたる寸言集は読みきれなかった。これはすべて、信仰告白で、妙好人才市の語録のようなもので、K学さんも意識しているのではないかと思われる。

 他にT幸男さんの40編22ページが圧巻である。

 これまで現代文化を批判する詩が多かった。今回は、少年時、若年時を回顧して、自然の衰えを嘆く詩が多いようだ。

 このような力作の中で、T道子さんの「朝を始める」「夏を始める」の純粋さが好ましい。

2009年11月30日 (月)

詩誌「アリゼ」第133号

001  兵庫県・在住の女性詩人、S陽子さんが、同人詩誌「アリゼ」第133号を、手紙を添えて送ってくださった。

 2009年10月、「アリゼの会」発行。

 「アリゼ」は、兵庫県在住者をおもな同人とする詩誌である。

 同人の詩の中に、絶望的な雰囲気の作品がある。

 デスペレートというか、自暴自棄的ではないのだけれど。

 社会的な状況のせいだろうか。

 また19名20編の詩のうちに、4編の散文詩がある。

 これは、どういう理由によるのか、僕にはわからない。

 自作のポエジーに自信があるからだろうか。

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