「勝木書店ワッセ店」へ行き、日本棋院の「囲碁年鑑2009」を、取り寄せ依頼した。
そのあと、同店内の「古書センター」で、古本を買った。
以下に列挙する。
A型、O型、の本はすでに読んでいる。
長野まゆみの小説5冊(いずれも河出文庫)
「コスモス」2009-6月号を読みおえる。
初めから「COSMOS集」までと、「新・扇状地」、他。
「その二集」と「あすなろ集」の層が薄く、結社の将来に関わって、心配である。
それと、若者を厚遇することと、甘やかすことは違うと、僕は思っている。
歌集評を除く散文では、「展望」の松尾祥子さんの「若山牧水展」が、伊藤一彦の講演の意義を、よく伝えている。
東京都・在住の歌人・村松和夫さんの第5歌集「畑つ守」を読みおえる。
2004年、六法出版社・刊。
歌集名の「畑つ守」は、木のリョウブ(令法)の別名であるという。
著者は「アララギ」を経て、「未来」創刊参加、現在短歌集団「未踏」主宰。
著作に、合同歌集を除き5冊の歌集と、9冊の短歌評論集がある。
歌風は、「アララギ」の筋を引いて、堅実な作品が多いようだ。
以下に、7首を引く。
流れみれば流れの中のいろくずをみれば沁みたるひと日が終る
吹雪く音聞きていたりき取り返しつかぬ思いもすでにありにき
出でて来し吾が前にEveの像ありて余光の中に立ちていたりき
ゆくりなく入り来し園に白き花ひとつばたごの花過ぎんとす
Paradise追われんとして傾ける像ありしかば吾立ちどまる
鍔広き夏の帽子も失せにけり何時までもわれの戦後がつづく
午後行きて話さんとする種ぐさに網代木のこと澪標のこと
新潮文庫、平成21年・刊。
僕は新潮文庫で、彼の「いつか王子駅で」「雪沼とその周辺」を読んでいる。
「おぱらばん」は単行本としては、それらより先に発行されている。
これらの短篇小説において、文学や美術の衒学趣味と、理性的ではない情動に入る主情主義は、元インテリ(予備軍)の心情を、くすぐるものがある。
表題作の「おぱらばん」は、アイテムが卓球とか辞典だったりして、僕にもわかりやすく、いや味が少なかった。
彼が、三島由紀夫賞、芥川賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞、木山捷平賞、読売文学賞と、名立たる賞を受賞しているのに、読者の評価が今ひとつなのは、読者に媚びている所があると見られているからだろうか。
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