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2009年11月の25件の記事

2009年11月17日 (火)

エッセイ集「木炭日和」

001  日本エッセイスト・クラブ編「’99年版ベスト・エッセイ集 木炭日和」を読みおえる。

 文春文庫、2002年・刊。

 書き手は主婦の東郷時子さんから、有名作家の井上ひさし、渡辺淳一、他に、多岐にわたる。数えてみると、62名である。

 僕はエッセイ集を読むことが、好きである。

 まず第一に、1篇が短い。

 そして内容も、人情味のある場合が多い。

 僕はこれまで、いま思いだすだけで、沢村貞子と室井滋のエッセイ集を、何冊かずつ読んだことがある。

 「年版ベスト・エッセイ集」のシリーズを、文春文庫で、5、6冊持っているので、楽しんで読みたい。

 

2009年11月16日 (月)

「週刊アスキー」2009-11/24号

002  近所のローソンで買った、「週刊アスキー」2009-11/24号を読みおえる。

 表紙を見てもわかる通り、各方面からの短い記事の寄せ集めである。

 情報は収まっているが、実際に何かをするには、説明不足だ。

 新しいパソコンを買うには「ベストPC」などの月刊誌があり、パソコン自作には専門の月刊誌がある。

 「最新ロボット」の記事は、本来の範囲をこえる。

 専門の分野をもっと詳しく知りたければ、単行本がある。

 この週刊誌に何を求めるかと言えば、速報性を生かして、「今、パソコン、ネットの世界はどうなっているのかな」という関心に応えるところにある。

 しかし残念だが、記事の用語に、僕のわからないものが、たくさんある。

2009年11月15日 (日)

山茶花と熟柿

001 005  庭で、山茶花の赤花が咲き始めた。

 2年前だったか、庭の椿と山茶花の葉が、鳥の食害と思われる被害に遭った。地面に撒く殺虫剤「オルトラン」を撒いてより、そのような被害に遭っていない。

 鳥類は、毒に敏感なようだ。

 秋の、熟柿の季節が、またやってきた。

 僕は熟柿を食べるのが大好きだ。あの、ねっとり感、甘さ、わずかに残る渋みも佳い。今日も1個を捥いで食べた。

 拙作を1首。

熟柿ひとつ種のふくろも歯にせせる深まる秋の美味の一つと

        「コスモス」2005年3月号より

2009年11月14日 (土)

ベルンハルト・シュリンク「朗読者」

001  ベルンハルト・シュリンクの小説、「朗読者」を読みおえる。

 新潮文庫、松本美穂・訳、2007年・12刷。

 作者は、1944年生まれのドイツ作家、法学者。

 第1部は、15歳の少年「ぼく」と、中年女性・ハンナとの、性を含む恋。

 第2部は、「ぼく」の前から消えたハンナが、ナチの収容所の看守だったとして、裁判で彼女が自分の文盲を隠したこともあって、終身刑の判決を受けるまで。

 共に、僕はあまり関心を持てなかった。

 終わりの第3部で、「ぼく」はハンナに、文学作品の朗読を吹き込んだカセットテープを送り続ける。彼女は、朗読の作品の本を、刑務所図書室から借りてきて、文字を練習して覚える。

 中高年者が何か新しいことを覚える困難さを知っているから、僕は心うたれた。文字を覚えたことが、ハンナの生活に良い結果ばかりをもたらしたのでは無いようだけれど。

2009年11月12日 (木)

「第8回 福井県水墨画協会展図録」

003  蔵書より、「第8回 福井県水墨画協会展図録」を見おえる。

 昭和57年、福井県立美術館にて展覧会。

 A4横長判。

 ほとんど1ページに4点の写真を載せ、計約100点の図録である。

 賛助出品の2人2点を除き、あと出品者全員が福井県内在住者である。

 僕は水墨画に慣れていないし、小さい写真で、さらにわからないのだが、画家にそれぞれ得意な面があって、味わいのある作品になっている。

 自然や人物を描いた作品より、人家、社寺を描いた作品に心が落ち着く。

2009年11月11日 (水)

絵本「ふわふわ」

001  「アマゾン」に注文して取り寄せた、村上春樹・文、安西水丸・絵の絵本、「ふわふわ」を読みおえる。

 講談社文庫、2009年・8刷。

 村上春樹の「年老いたおおきな雌猫」を偏愛する情を述べた短い文章に、安西水丸が不思議なイラストを添えた、絵本である。

 僕の生家でも、僕の生まれる前から(?)、学生になって下宿している間まで、何代も猫を飼っていたから、猫の愛らしさはわかる積もりである。

 僕が分家してから、犬を2代飼ったけれど、どちらも飼っていない今は、猫がいいように思える。

 440円で、ぜいたくをした気分になれる本である。

2009年11月10日 (火)

詩集と詩誌

004 003  同人詩誌「群青」の仲間であるAUさんが、詩集と詩誌を下さった。

 富沢智詩集「あむんばぎりす」、2006年、榛名まほろば出版・刊。

 同人詩誌「間隙」26号、2009年秋、間隙出版。

 詩集は、喫茶店を営む中年「おれ」の、人生の思いを述べる。

 レトリックのある分だけ、僕の詩より上等だろうか。良し悪しは別として。

 詩誌「間隙」は、沖縄を中心に出されている。

 AUさんの「馬車で」は、牧歌的な性を描いた詩で、彼女の憧れの1つだろうか。

 また彼女のエッセイ「スリッパ」は、「スリッパ」と呼んで飼う犬の来歴と、1騒動を描くが、彼女は小説も書く人だから、フィクションが混じるかも知れない。

2009年11月 9日 (月)

「太田水穂全歌集」

003  「パワーセンター ワッセ」内の事務用品店「Office Work」にて、詩誌「群青」発送用のA5封筒100枚入り1袋を買ったあと、敷地内の「勝木書店」に寄った。

 同店内の「古書センター」で、「太田水穂全歌集」を見つけて買った。

 同センターでは、全句集、全歌集、全詩集などが出ることは珍しい。

 と言うより、僕は初めて見たのである。

 短歌新聞社、昭和59年・刊。

 箱に少し汚れがあり、本体の天と小口にシミがあるが、読むぶんには支障がない。2,000円の価格は、妥当だろうか。

 1ページ13首の印刷は、楽に読める限度だろう。同社の「若山牧水全歌集」は1ページ20首で読みづらく、読書の中断したままである。

 内容については、後日、読みおえてから書きたい。

2009年11月 8日 (日)

中田八重子「寒椿」

001  中田八重子さんの第1歌集、「寒椿」を読みおえる。

 2003年、風心社・刊。

 彼女は、埼玉県・在住、「未来」所属。

 親族の逝去、お孫さんの歌、海外旅行詠などの他、海外戦没兵士の慰霊の旅に出た夫に成り代わって詠んだ作品が異例だ。

 庶民の短歌作者にとって、歌集は「心情の人生史」だと思う。

 ある男性歌人が亡くなったあと、奥さんが創作ノートを読んで、「作品のレベルはともあれ、折々の夫の心情がわかって、なつかしい」と述べた1文があって、しみじみした。

 以下にこの歌集より、7首を引く。

病む母が指折り待ちいし白砂糖の配給かなし五日待てず逝く

ジャングルに生死分かちし戦友の名を書き持ちて夫は旅立つ

道の端に椰子の実かかえストローに冷えたる果汁いっ気に飲みぬ

紫陽花は寄りあい咲くと姉言いぬひとりは寂しと受話器のむこう

ホノルルの街を日本語すれちがいエネルギッシュに夜はふけゆく

さくら花南風に舞いちり舞いあがり六十六歳おとうと逝きぬ

大いなる夕陽にながき影ふたつ移ろいはやき世を歩みきて

2009年11月 7日 (土)

堀江敏幸「河岸忘日抄」

003  堀江敏幸の小説、「河岸忘日抄」を読みおえる。

 新潮文庫、平成20年・刊。

 読売文学賞・受賞。

 彼は、長いモラトリアム期間のあと、作家として成功した、幸運な若者だった。

 他の若者と違うところは、フランスに長く住んだらしい(虚構かもしれない)ことと、文学、音楽、美術などに教養があって、妙に老成していることである。

 彼が、三島由紀夫賞、芥川賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞、木山捷平賞、読売文学賞、と数々の賞をうけながら、読者が今1つ増えないのは、上記のようなことが理由だろうか。

 賞の選考者を含む歳嵩の者には好まれても、年下の若者にそれほど好かれないのではないか。

 これは僕の、勝手な憶測だけれども。

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