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2012年6月の33件の記事

2012年6月12日 (火)

「ショパン全集 7」

Cimg6095 先の5月26日に、このブログの記事で購入を紹介した、「ショパン全集」より、7枚めを聴く。

 2010年、EMI製、全16枚。

 7枚めには、ポロネーズ、10曲(約72分)が収められる。

 今日(指定休日)のような休日でないと、CD1枚はなかなか聴き通せない(他にも用は多いので)。

 ポロネーズとは広辞苑第6版(電子辞書・版)によると、「ポーランドの舞曲。ゆるやかなテンポの4分の3拍子。ショパンの『英雄ポロネーズ』などが有名」とある。

 パソコンの「ウィンドウズ メディア プレイヤー」で聴く場合、現れる小さい画像の右下をクリックすると、全曲名、各曲演奏時間、演奏中の曲、作曲者、等の情報が表示される。

 紙ジャケットの曲名の6番めに「ヒロイック」と読む(英語ではない)と推測される曲があり、ポロネーズの説明の中に出てきた「英雄ポロネーズ」と思われる。

 これまで穏やかな曲が多いので、ついBGMにしそうになるが、思いとどまる。

2012年6月11日 (月)

三國玲子「空を指す枝」

Cimg6091 「三國玲子全歌集」を読み始める。

 短歌新聞社、2005年・刊。

 7歌集、略年譜、初句索引、等を収める。

 写真は、箱の表。かつての僕の保存が悪く、くすんでいる。

 他の全歌集より先に読み始めたのは、三國玲子(1924~1987)が、63歳で自死という悲劇的な最期を遂げたからだろうか。

 彼女は戦後より、アララギ系の「潮汐」(鹿児島寿蔵・主宰)で活動してきた。その廃刊後は「求青」の編集人となった。

 第1歌集「空を指す枝」(1954年、白玉書房・刊)は、出版が前衛派の最盛期の頃であったため、対比的意味合いからアララギ写実系出の新人として迎えられた、とある。

 若さの過ぎゆく時期の動揺と自負を詠って、当時の女性に受け入れられたのだろう。

 以下に6首を引く。

うづくまるわが片頬に光さし自負の心のたかまらむとす

誤解され易きわが性を折ふしに庇ひくれし友も遠く嫁(ゆ)きたり

芸術家の父もつ故のかなしみも誇も知りぬ幼き日より

なほ長く若き月日のある如く髪を短く切りて貰ひぬ

ささくれし唇乾き目覚むれば薫らぬ花のごとく侘しき

残雪の斜面を照らす夕映えに地下よりいづる車内あかるむ

2012年6月10日 (日)

白花夾竹桃と皐月

Cimg6085Cimg6087









 庭で、白花夾竹桃が咲いている。夏の花である。

 木が大きくなったので、高みの花をズームで。

 右の写真は、庭の皐月である。

 この家が建てられた時からの数株が、今年は(6月に入った今頃)よく花を咲かせている。

 よけいなものを除くため、トリミングしたので、1株全体ではなくなってしまった。

2012年6月 9日 (土)

エッセイ集「午後おそい客」

Cimg6090
 「’84年版ベスト・エッセイ集 午後おそい客」を読みおえる。

 文春文庫、1987年・刊。53編を収録。

 日本エッセイスト・クラブ・編。

 今年5月13日のこのブログで、初の’83年版「耳ぶくろ」を紹介して以来である。

 文筆や口説を職としない医師、科学者、俳優などに、僕の心惹かれる作品が多い。

 肩書きに「エッセイスト」とある人の文章は、力みがはいるのか、おおむね宜しくない。

 歌誌「コスモス」創刊者、宮柊二師のエッセイ「蜻蛉の細きは母の魂か」は、母を追慕する内容と共に、文末に(故人)と付されて、胸うたれる。

 萬葉集学者でもある中西進氏の、夜学生を描いた「壊れた電球」も感動的である。

2012年6月 8日 (金)

阪本越郎「夜の構図」

 彌生書房「定本 阪本越郎全詩集」(昭和46年・刊)より、8番めの「夜の構図」および「夜の構図 拾遺」を読みおえる。

 原著は、昭和33年、パピルス・プレス・発行。

 敗戦後の初の詩集である。

 運の良い人は、どこまでも運が良い。昭和20年3月14日の東京大空襲で、田園調布の彼の自宅は類焼を免れ、一時は妻の実家の別荘に疎開、9月には自宅に戻っている。

 昭和21年12月には、文部事務官に任じ、社会教育局勤務となる。

 以下に、彼の短い詩を引く。

  

 冬の蠅

    阪本越郎


私の原稿に冬の蠅がきてとまる

出来たての詩を逆に読んでいく


私の原稿に冬の蠅が来てとまる

まだ生きていたかと私を見上げる

2012年6月 7日 (木)

赤花ミニ薔薇

Cimg6083 先の5月16日の記事で紹介した、赤花と黄花のミニ薔薇(鉢植え)のうち、赤花の2輪が咲いた。

 育成(固形肥料を置き、水遣りを続けただけ)の、甲斐があったと言うべきだろう。

 この株は、昨年春にホームセンターで買った鉢植え。

 昨年に何度か花を咲かせたあと、冬を越えた。

 この春先に強い剪定をして、水遣りを続け、新芽が出てからは固形肥料「プロミック」を鉢の真ん中に置いた。

 この赤花の株にも、黄花の株にも、莟がたくさん上がっているので、楽しみである。

 開花したなら、また記事にアップしたい。

2012年6月 6日 (水)

佐野良太「樫」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第5巻(昭和56年・刊)より、2番めの句集、佐野良太「樫」を読みおえる。

 原著は、昭和17年、新土社・刊。

 師の臼田亜浪(「石楠」)の序、387句、自跋「巻末に」、選をした甲田鐘一路の「編者として」を収める。

 著者の家は昔からの豪農で、大学を卒業しながら、専門の職には就かなかった。

 出征兵士の歓送、戦死者への家、に哀れみの句を吟じながら、巻末に「十二月七日  国顫へり一塊の土も穭も」「日米開戦 吾等つひに起てり降る雪もたのし」の2句があるのは、宜しくない。

 以下に5句を引く。

青東風や浜の雀は草に落ち

まらうどよ刺身もつまも氷りたり

青天へ木兎がとび出し雪崩かな

青白き月と見る間に吹雪きけり

虹鱒は星明りにも逸るなり

Phm10_0634
写真は、本文と無関係。

ダウンロード・フォト集より。

2012年6月 5日 (火)

「探訪 日本の庭 二」

Cimg6078 写真集「探訪 日本の庭 二 山陰」を見おえる。

 昭和54年、小学館・刊。

 箱、月報、全12巻(続巻を含め)。

 5月22日の「一 九州・四国」に続く。

 残っていた案内栞「’79/5 小学館新刊案内」を見ると、全集・シリーズものが、当時は盛んだったようで、新刊の殆んどを占める。

 僕もこの「探訪」ものでは、この「庭」の外に、「城」「寺」シリーズを所蔵している。

 この山陰では、社寺の庭の外に、個人の池庭が多い。古鉄の産地等として、江戸時代までの富豪が多かったらしい。

 三尊手法の枯滝石組、亀島、鶴島などの、様式を知る事は嬉しい。

 古い庭の維持・管理に関わる、労力・財政を思って、僕は深く感服する。

2012年6月 4日 (月)

永井陽子「小さなヴァイオリンが欲しくて」

Cimg6074 青幻舎「永井陽子全歌集」(2005年・刊、写真はその表紙)より、最後の歌集「小さなヴァイオリンが欲しくて」を読みおえる。

 原著は、2000年、砂子屋書房・刊。

 592首、高瀬一誌・解説。

 彼女は、父50歳、母40歳の、次女として、1951年に生まれた。22歳で父を亡くし、41歳ころに母を送った。

 2000年、48歳の若さで亡くなった。生涯、独身であった。

 「小さなヴァイオリンが欲しくて」」は、没後に刊行された遺歌集である。

 この歌集も、全歌集も、生前の友人の篤い努力によって、刊行されたと聞く。

 以下に6首を引く。

無造作に右へ右へとよぢれゆく風を見しかな疲れたる目は

死して行く宙とはいづこ飛行機の大きな銀の腹を見上ぐる

今はもうかの樟のみが記憶する喪服のわたし二十歳のわたし

癪の種拾ひ集めてベランダのプランターにぞ蒔かむとおもふ

こころより外れし箍がかげろふのもえたつ坂をころがりゆけり

死ぬ前にいまひとたびをかぎりなく美しきもの見たしと思ふ

2012年6月 3日 (日)

「ショパン全集 5」

Cimg6069 先の5月26日の記事で、到着と1枚めの鑑賞を報告した、「ショパン全集」も聴き進んで、今日は5枚めを聴いた。

 2010年、EMIレコード、CD全16枚。

 この5枚めには、26曲のプレリュード(前奏曲)と、7曲のノクターン(夜想曲)が収められる。

 全33曲、77分の演奏である。

 1曲ごとに曲想が異なる(これが普通かも知れないが)ので、新鮮な気持ちで聴き続けた。

 パソコンにCDを入れ、自分は横たわりながら聴いた。当時の演奏もリラックスして聴かれたのだろうから、それもよかっただろう。

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