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2013年3月の30件の記事

2013年3月12日 (火)

鷺沢萠「帰れぬ人びと」

Cimg6828 鷺沢萠の短編小説集「帰れぬ人びと」を読みおえる。

 文春文庫、1998年7刷。

 「川べりの道」「かもめ家ものがたり」「朽ちる町」「帰れぬ人びと」の4編を収める。

 読み始めて、1度、読んだらしい記憶があった。たしかに初め2編は、読んでいたので、途中で止めた本らしい。

 「川べりの道」は、1度めの妻を早くに失い、2度めの妻を捨てて、新しい女性と住む父に、残されて姉弟二人で生きる弟が、父の元へ毎月、生活費を貰いに往反する様を描く。

 「かもめ家ものがたり」は、学生運動から脱落して、教師と翻訳家になっている二人の再会、プロ野球2軍を解雇された青年、などの物語である。

 「朽ちる町」は、父親の会社の破産と両親の離婚に遭って成人した青年が、塾講師の副業をしながら、その関わる人々の物語である。

 「帰れぬ人びと」の主人公も、父親の会社が倒産している。父を裏切った相手の娘かと訝りながら交際して、その事実も確かめられてしまう。

 描かれた事を別とすれば、救いのない世界である。

2013年3月11日 (月)

「週刊アスキー」3/12号

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 パソコン・ネット誌「週刊アスキー」3/12号を、それなりに読みおえる。

 「今買いのタブレット11」などにも興味があるが、用語がよくわからない。「アンドロイド」「iOS」から「Wi-Fi」まで、パソコン本・付属の「パソコン用語集1190語」で調べなければいけない。

 ブログで記事発信に励んでいる間に、ITの世界は、フェイスブック、ツイッターを含め、大きく進化しているようだ。

 ただ、今の僕が欲しているのは、電子書籍リーダー(純文学の作品は、まだ少ないようだ)と、音声(鳥、虫の鳴き声)付きの電子辞書である。共に既に販売されているが、内容がよくわからない事(パンフレットを貰って読め!)と、資金面で、事が進まない。

 ゲームの記事が多い。僕はあまり関心がないが、ポータブル・ゲーム機を某社のポイント等で貰える(来年3月まで待てば)ようなので、免疫がないぶん、のめり込むかも知れない…。

2013年3月10日 (日)

支部3月歌会

Imgp0067 今日(第2日曜日)午後1時より、某会館の1室で、「コスモス短歌会」F支部の、3月歌会が持たれた。

 事前1首出詠・15名、本日参加者・11名だった。

 事務方の1人、Tさんが整理した詠草プリントを元に、U支部長の司会で、初めより1首ずつ、2名が順番に批評を述べ、支部長の講評と添削例提示で締め括った。

 会員より(僕を含め)支部長に質問し、答えに学ぶ場面も幾つかあった。

 また今回、支部会員名簿(最新版)と、4月~12月の支部歌会の案内が配布され、会員のモチベーションが上昇した会であった。

2013年3月 9日 (土)

筒井康隆「時をかける少女」

 筒井康隆のジュナイブル(少年少女向け)SF小説「時をかける少女」の初出は、学習研究社の月刊誌「中学三年コース」1965年11月号~「高一コース」1966年5月号の、7回である。

 この小説はその後、4回・映画化され、4回・テレビドラマ化された。主題曲も数回出され、漫画化もされた。(ウィキペディアより)。

 僕は1950年生まれで、ちょうどこの時期にこの雑誌を取っており、この小説の初出を読み、さわやかな印象を受けていた。

 学習誌ということで、親が取ってくれていたのである。

 この小説の初出を読めた事は、もっと幼い頃に漫画「鉄腕アトム」「鉄人28号」を漫画誌連載で読めた事と共に、他力ながら、僕の自慢である。

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写真は、庭の山茶花の盛りの花を、2階窓より。

2013年3月 7日 (木)

2冊+10冊

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 先の3月5日(僕の指定休日である火曜日)に、ショッピングモール「パワーセンター ワッセ」内の書店「Super KaBoSワッセ店」にて、2冊+10冊を買った。

 まず、「週刊アスキー」3/12号。タブレット等に関心がある(買いたい訳ではない。使い方もわからない)が、先日「日経PC21」の記事がわからず、打ちのめされたため。

 「できるExcel データベース 2010」は、同じ本の「2002~2007対応版」を参照していたのだが、僕の「蔵書データベース」に使っているのがExcel2010なので、補正された所もあるだろう、との心配からである。

 同店内の古書店「古書センター」で、橋本治「窯変 源氏物語」10冊(中公文庫、初巻・1995年・刊)を買った。「歌壇」3月号を買った2月19日に、目に止まっていた。

値段もそれなりに廉価だ。

 橋本治による日本古典の現代語訳は、「桃尻語訳 枕草子」をチラ読みして以来、ある程度信用している。平家物語は、原文で通読しているので、彼の訳は読みたくない。

 「源氏物語」は原文3種、現代語訳は数種、所有しているが、どれを読み始めるかはわからない。


2013年3月 6日 (水)

大江健三郎・文庫本2冊

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 Amazonのサイトで、大江健三郎の小説「水死」が文庫化された(講談社文庫、2012年12月)事を知り、注文した。

 そのあと同氏の「美しい……」という文庫本が蔵書にあったな、と思って文庫本棚を捜したが、見つからない。

 Amazonの古本で探すと、新潮文庫「美しいアナベル・リィ」が、1円で何冊か出ていた。状態の良さそうな、「(有)イーブックスパイダー吉野の桜店」に注文した。

 しばらくしてもう1度、文庫本棚を捜すと、同氏の「二百年の子供」「さようなら、私の本よ!」と共に、「美しいアナベル・リィ」が並んでいた。

 注文をキャンセルできる時間帯だったが、1円の注文(別に送料250円が掛かるが)なので、キャンセルしそびれた。

 本が着いて驚いた。カバーに擦り傷はあるが、帯の付いた文庫本を、1円で売っていたのだ。古本の一覧表で、帯に言及していたか、僕には覚えがない。

 同氏の文庫本小説、4作を今度は、文庫本棚の目立つ所に並べて、おいおい読んでゆこう。

2013年3月 5日 (火)

鈴江幸太郎「海風」

 「鈴江幸太郎全歌集」(1981年、初音書房・刊)より、第1歌集「海風」を読みおえる。

 前の初期歌集「くろもじ」を紹介した、先の2月17日の記事より、間が空いた。

 原著は、昭和18年、八雲書林・刊。

 505首、アララギ叢書第104篇。

 彼の事は、僕の蔵書の三省堂「現代短歌大事典」に、多くは載っていない。1900年~1981年。中村憲吉、土屋文明に師事。1953年、歌誌「林泉」を創刊・主宰。他。

 「海風」では、母を亡くした娘を慈しむ歌に、戦前では珍しいと思える家庭的な面を感じた。

 以下に6首を引く。

晩春(おそはる)の雨あとさむき峡(かひ)の家ひとつ炬燵によらしめたまふ

うづたかく雪積むかげに燈(ひ)ともせる除雪人夫ら夜もすがらなる

部屋ごとに晝臥(こや)りゐる人みれば寂しき谷の湯宿に来つる

柩あけてなげかざらめや埋花(うめはな)のかくめる妻の顔は浄(きよ)らに

この夜半(よは)も眠りながらにすすり泣く幼兒は何を夢見るならむ

じりじりと時の来向(きむか)ふうつつにもけふ来てあそぶ磯の上の園(その)

Photo
写真素材集サイト「足成」より、水仙の1枚。

本文とは、無関係。

2013年3月 3日 (日)

相沢正一郎・詩集

Cimg6812
 相沢正一郎さん(1950年・生)の第5詩集(巻末の略詩歴に由る)、「テーブルの上のひつじ雲 テーブルの下のミルクティーという名の犬」を読みおえる。

 2010年、書肆山田・刊。

 第48回藤村記念歴程賞・受賞。

 先の2月26日に、詩誌「群青」の同人3名が、喫茶店「モントリオール」で会った時、AUさんより僕が借りた詩集2冊のうち、1冊である。

 21編の散文詩を収める。自分の作のポエジーに、よほど自信があるのだろう。

 亡き妻、父母、飼い犬と語ったり、眠りに落ちる夢うつつのあわいを描いたり、シュールリアリズムというより、バーチャルな(虚像の。仮想的。)世界である。

 最初の作品「庭」より、1部を引用する。


(前略)        小さな池も枯れた――尾をふりながら背中

をひからせていた魚たちは、しずかに空にながれだした。水の

おもてにうつった、ゆれる顔も……。

(後略)

2013年3月 2日 (土)

詩誌「角」第28号

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 県内にお住まいの詩人・民俗学者、K久璋さんが、同人詩誌「角(つの)」第28号を送って下さった。

 同誌はただいま拡大路線を進行中のようで、H秋穂さんに続いて、H信和さんが、詩の世界に復帰した事は、僕としても嬉しい。

 そのH秋穂さんの詩「焔(ほのお)」の中で2回、「何か」の語が使われている事が、僕には気になる。

 僕たちは「いわく言いがたいこと」を言葉で表そうと、詩を書いている。「何か」の語は、走行が逸れていると思う。

 ベテラン(この語が失礼にあたらない事を願う)の、O純さん「蜘蛛」、Nとしこさん「もどき」が、清い抒情である。

 K久璋さんの「惨事」は、露悪的だ。(信仰はなくとも)祈りを捧げるしかない事だ。

 挙げていない新詩人も何名かいるようで、前途を心配しつつ祝う。

2013年3月 1日 (金)

「野鳥人気ランキング」

 最近に僕が「お気に入り」に入れて、よく見ているサイトがあります。

 「ブログ村」の「鳥ブログ人気ランキング」→「野鳥人気ランキング」です。アドレスは以下の通りです。

http://birds.blogmura.com/wildbird/

 少しスッパ抜きみたいで済まないが、野鳥の写真にコメントを付したブログの、人気ランキングです。

 定番のカワセミ(それもお嫁さん候補の現れたところ!)や、カモメ、ウミアイサ、フクロウ系など、多彩でもあります。

 写真は大きく、数多く、容姿や生態が、よくわかります。鳴き声、学術的な事は別として、野鳥の写真集より有効です。これら写真を見続けていると、実際に見た野鳥の種類が、わかりそうな気持になります。

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