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2016年4月の32件の記事

2016年4月21日 (木)

Kindle本「橘曙覧全歌集」

Photo AmazonのKindle本に、「橘曙覧全歌集」を見つけ、購入してパソコンに入れ、10インチ・タブレットに同期した。

 底本は、曙覧の息子、井出今滋が明治11年に刊行した歌集を基としている。それに長歌集、後世の評、小伝等を付したもののようである。

 橘曙覧はわが郷土で生まれ暮らし、文学館もある。正岡子規に称揚されて有名だったらしいが、僕たちの世代では知られていなかった。

 その理由をある歌人に尋ねると、国学者でもあった曙覧の歌は、戦時中に戦意高揚に利用され、敗戦後に反動で顧みられなくなったらしい。歌人には、大きな迷惑である。

 僕は伝記の上坂紀夫「清貧の歌人 橘曙覧」、注付き全歌集の久米田裕「橘曙覧研究」を読んだ事があるが、共に今は手許にない。Kindole本が価格200円と廉価だったので、タブレットに収めて置いた。前記の読書が、この本を読む助けとなるだろう。

2016年4月20日 (水)

「梅崎春生全集」第1巻(5)

 沖積舎「梅崎春生全集」第1巻(1984年・刊)より、5回めの紹介をする。

 同・4回めの紹介は、先の3月31日付け記事(←リンクしてある)にアップした。

 今回に読んだのは、「小さな町にて」(やや長め)、「水兵帽の話」、「万吉」、「蟹」、「奇妙な旅行」、「歯」、「山伏兵長」の7短編である。

 「小さな町にて」、「奇妙な旅行」、「歯」の3作品は、戦後の物語で、「歯」はわずかに戦時の事が入るのみでなぜ戦争ものに入っているか判らない。戦後に残る戦時のしがらみを描いて、執拗である。

 戦時ものも、自分より戦争に向かない性格の兵や、敗戦直後の後輩を描いて、かつての衝迫力はない。

 平時の生活の日常に、作家の胸中もまぎれて行ったのだろうか。

Photo「フリー素材タウン」より、チューリップの1枚。

2016年4月19日 (火)

歌誌2冊

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 発売日の4月14日に、楽天ブックスへ総合歌誌「歌壇」2016年5月号を注文し、16日(土曜日)に届いた。

 価格・800円(-566楽天ポイント)。消費税・込み。送料・無料。

 物価上昇、消費税増税によく耐えている。内容も好みである。

 4月18日(月曜日)、結社歌誌「コスモス」2016年5月号が届いた。

 桐の花賞、評論・随筆賞の発表がある。少しずつなりと、作品等を読んで、ここにアップしたい。

 僕の歌は、10首出詠の内、4首選だった。もう1つのブログ、「新サスケと短歌と詩」の、4月19日付け記事(←リンクしてある)にアップしたので、横書きながらご覧ください。

2016年4月18日 (月)

「シュメール神話集成」(6)

 ちくま学芸文庫「シュメール神話集成」(2015年・刊)より、(6)「ウルの滅亡哀歌」を紹介する。

 同(5)2編の紹介は、先の3月30日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 「ウルの滅亡哀歌」は、全11幕436行に及ぶ長編だが、不明部分はわずかな欠語があるのみである。ばらばらに発表された多くのテキストを集成し、次々と別の写本テキストが発表され、ほとんど完全に知られるようになった。

 ウルを主とするシュメールの諸都市が暴風によって破壊され、多くの死者を出して滅ぶが、民の声がウルの神、ニンガル(女神)とナンナル(男神、ニンガルの夫)に、戻ってくるよう訴えて終る。

 付された156の訳注を追って、読みおえられた。

Photo 「フリー素材タウン」より、チューリップの1枚。

2016年4月17日 (日)

年刊句集「福井県」第54集(1)

Cimg8757 先の3月16日の記事(←リンクしてある)で届いた事を報せた2冊の内、「平成27年版 年刊句集 福井県 第54集」(2016年3月、福井県俳句作家協会・刊)の、作品欄を40ページまで読み進む。

 1ページ2段、1人1段10句の掲載だから、80人800句を読んだことになる。

 全213ページ、426名、4260句の出句となる。

 1時程の数ではないが(手許の乏しいバックナンバーでは、「平成17年 同 第44集」で650名の出句)、県内の短歌、詩の年刊アンソロジーと比べて、格段に参加者が多い。

 僕が付箋を貼ったのは、巻頭、Y・透思朗さん(福井県俳句作家協会・顧問)の「九回裏」より、無季らしい次の1句。

怖いもの無しの老化や共白髪

 まさに豪壮な老いぶりである。

 

2016年4月16日 (土)

椿2種

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 鉢植えの椿、2種を紹介する。

 左の花は、草紙洗(そうしあらい)。淡桃地に濃い紅の大小縦紋り。古典名花。

 右は、洋種椿「エレガンス・シャンペーン(別称、エレガント・シャンパン)」。

 外弁白、唐子弁黄。撮り時を外した。

 

2016年4月15日 (金)

最近買った3冊

Cimg8797 最近、僕が買った3冊の本を紹介する。

 まず窪美澄(くぼ・みすみ、女性作家、1965年・生)の小説、「ふがいない僕は空を見た」。

 新潮文庫、2014年13刷。

 R-18文学大賞、山本周五郎章、受賞。

 本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位、2011年本屋大賞第2位、に選ばれる。

 以前にもTSUTAYAで、有名度に惹かれ手に取ったが、冒頭の性描写に驚いて、棚に戻した。

 今回は、Tポイントが300ポイント使えると思ってレジに行ったが、使えなかった。「それなら止めます」と言えずに、買ってしまった。

Cimg8799 ある時、家にいて、ネットに関する歌が1首できた。

 その連想で、ちら読みをした事のある、この小説をどうしても買いたくなった。

 すぐ読みたいというより、手許に置きたい1冊だった。

 石田衣良(いしだ・いら、1960年・生)の小説「アキハバラ@DEEP」。

 文春文庫、2006年・刊。

 Amazonのマーケットプレイスで、1円(+送料257円)。

 帯があり、本文の古びも薄く、1円本の並ぶ中では、よく選んだ方だろう。

Cimg8802_2

 先日、ショッピング・モール「ワッセ」内の書店、「KaBoS ワッセ店」へ久しぶりに行った。

 あるブログの解説書がほしかったのだが、店にはなかった。

 ネット・パソコンの本のコーナーから、次の本を買った。

 「今すぐ使える かんたんTwitter入門」。

 2015年、技術評論社・刊。

 ツイッターをしているが、見様見真似で、ハッシュタグの付け方さえ知らなかった。

 ネット・パソコンの利用では、どんなサービスも、入門書(取説)が必要な僕である。

2016年4月14日 (木)

八重桜、黄桜、他

Photo

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 庭の木の、春の花を紹介する。

 左は薄紅の八重桜である。家が建った時、父が植えた木で、40年近く経て大木となった。

 右は黄桜で、鬱金桜だったか、御衣黄だったか、自分が30年くらい前に植えて、忘れた。これも大木となった。今年は花がたくさん咲いた。

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 左は、満天星(どうだん)の1部である。まさに満天の星だ。

 右は、藪椿の1輪。元の樹の大木が咲かず、以前挿し木した木に幾輪か咲いた。

 写真をクリックして、拡大してご覧ください。

2016年4月13日 (水)

「トラークル全集 Ⅵ 遺稿」(2)

 青土社「トラークル全集」(1987年・刊)の第Ⅵ章「遺稿」より、第2節「詩 一九〇九年―一九一二年」を読みおえる。

 第1節に当たる「一九〇九年集」は、先の3月10日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 第2節(章、節、という呼び方は、自分のつけたものである)には、35編の詩を収める。トラークルは1887年生まれなので、12歳頃~15歳22歳~25歳頃の作品である。

 1897年に入学したギムナジウムで既に、彼は煙草、酒、更に麻酔剤に手をつけ始めたとされる。

 この節の最後に置かれた「十二月のソネット 第二稿」の終連は静謐であり、以下に引く。


少年が、おずおずと 一人の女の所へ走っていく。

尼僧がひとり 暗がりで 優しく翳って 蒼ざめていく。

葉を落した樹が 眠る者の番をする。

Photo_5 フリー素材サイト「Pixabay」より、花水木の1枚。

紫木蓮、椿、木瓜

Photo

Photo_3

 庭の春の花の、続きを紹介する。

 左は紫木蓮(普通種)である。今年は花が少なかった。

 右は、庭植えの洋種椿「イースター・モーン」である。花が少し古びた。

Photo_4 左は、庭の木瓜の1つである。

 何種類も植えたが、よく似た花が多く、あまり関心を持てなくなった。

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