カテゴリ「詩誌」の224件の記事 Feed

2012年1月20日 (金)

詩誌「角」第24号

Cimg5615 坂井市にお住まいの詩人・Nとしこさんが、同人詩誌「角(つの)」第24号を送って下さった。

 2011年12月、角の会・刊。

 K悦子さんの「生まれし命」は、生まれて5ヶ月近い嬰児の純粋な様と、めぐりの大人たちがあやし慈しむ様を描く。「健やかな生涯を願いながら/君が大人になるのを見届けられず/この世を去っていく者たちの/ちからも借りて」と結んでいる。

 Nとしこさんの「リオン」は、「リオン」という花が初秋の頃に庭に咲くことを描きながら、若かった義母や、穏やかで寂しいくらいの境遇を浮かばせる。「田仕事に疲れて ほっと中庭で土盛りする/遠い日の 暮れの/細い気配が きこえてくる」と結ばれる。

 散文では、Y清吉さんの「聞こえない耳に聴こえた音声(おんじょう)」と、Aセイドーさんの「事の始まり 6」など、人の悩みは尽きない、と感じさせる。

2012年1月14日 (土)

詩誌「アリゼ」第146号

Cimg5605 昨日に続いて、同人詩誌「アリゼ」第146号を紹介する。

 2011年12月、アリゼの会・発行、58ページ。

 20編の詩、12編のエッセイを収める。

 エッセイに含めたけれど、4編は2段2ページにわたる長文である。

 F修二さんの「熱帯雨林vsパーム農園」は、マレーシア、インドネシアでパーム農園経営が盛んになり(バイオ燃料としての需要も増えて)、自然侵害、労働条件等の、問題の発生を説く社会評論である。

 Y幸子さんのチベット語「ケサル物語」をめぐる行動的な話、Y智子さんの滞在記「私のアメリカ見聞録」、R一さんの美術展・記「川瀬&支倉」、ともに貴重な文章である。

2012年1月13日 (金)

詩誌「アリゼ」第145号

Cimg5602 昨日に続いて、同人詩誌「アリゼ」の、第145号を紹介する。

 2011年10月、アリゼの会・発行。

 同誌は、兵庫県・在住の詩人をおもに同人とし、以倉紘平氏が発行人となっている。

 詩20編、エッセイ12編を収める。

 詩では、Y幸子さんの「手をつないで」が、父のDVを振るう家庭に育った傷と、その癒しへの歩み出しを描いて、僕は感銘を受けた。

 またA優子さんの詩「蝶の夢と林檎の木」は、副題に「3・11から半年、9・11から十年」とあるように、震災(人災の面もある)とテロリズム(あるいは聖戦)の時代にあっても、希望を失うまいとする姿勢がある。

2012年1月12日 (木)

詩誌「アリゼ」第144号

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 兵庫県にお住まいの詩人・S陽子さんが、お便りとともに、同人詩誌「アリゼ」の、第144号~第146号を、まとめて送って下さった。

 第144号には、詩19編、エッセイ12編が載る。

 ページ数で、詩36ページ、エッセイ10ページである。

 しかし詩はおもに、行分け、連分けがあるから、情報量はエッセイも多いと思われる。

 内容の重いものもある。それらを詩作品にしたら、という気持ちが動いたが、そうでもないようだ。

 心に重い事を、表現してカタルシスを得、穏やかに生きられるならそれも良い、と僕は思い返した。

2011年11月17日 (木)

詩誌「木立ち」第110号

Cimg5475
 県内に在住の詩人・I秀子さんが、同人詩誌「木立ち」第110号を送って下さった。

 巻頭はN悦子さんの「水玉とスコール」である。

 銃、核爆弾、日常などをまじえてえがいて、世界を丸ごと把握しようとするようだ。

 I秀子さんの「夜這い星 Ⅱ」は、シュールな描きながら、彫刻のような言葉の質がある。

 編集発行者であるK明日夫さんの「雑歌 草しずく」は、西行の短歌の引用もしながら、優しい高級な抒情詩である。

 M迪男さんのエッセイ「地震の記憶」は、1948年の福井地震の体験を描いて、読者は東日本大震災へ思いを引かれる。

2011年11月16日 (水)

詩誌「果実」65号

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 県内に在住の詩人K不二夫さんが、同人詩誌「果実」65号を送って下さった。

 果実の会、平成23年11月・発行。

 F則行さんの「トンガ」は、市民菜園に当たった彼が、トンガ(唐鍬)で土を起こしながら、野菜を育てる計画に高揚する心を描いて、軽妙である。

 T篤朗さんの「線路5 -遮断機-」を含む5編が、重厚である。軽い風な作品も読みたい。

 K不二夫さんの「弁当箱の夕焼けの空」は、家を出た父を待ち続ける幼い兄弟妹3人を描いて、哀切である。彼の幼年時代の一大事であろう。

2011年11月 5日 (土)

同人詩誌「青魚」No.75

Cimg5452
 同人詩誌「青魚」No.75、14冊が、T晃弘さんより届いた。

 2011年10月31日、鯖江詩の会・発行。

 14冊というのは、郵送・届けの委嘱が4冊、僕のぶんが10冊。あまり残らない。

 僕はソネット4編、「よく忘れる」「詩行」「トラック」「詩型囚」を載せてもらった。内容はおいおい、ブログ「新サスケと短歌と詩」(このブログのリンク集にあり)でも、発表していきたい。

 T晃弘さんの「十八番」が、情緒があり洒落ていて、優れる。

 T幸男さんの「そもそもが」を含む3編が、14ページにわたる。ペンで手書きした詩稿を縮尺して載せる、力作である。

 S高年大学の詩作会の方々の作品も載るなど、自由な雰囲気の詩誌である。

2011年10月25日 (火)

詩誌「群青」第22号、他

Cimg5417Cimg5415













 同人詩誌「群青」の第22号が出来上がったという事で、今日の午前に宮本印刷へ行き、100部を受け取った。

 僕のソネット「ジュースの自販機」、AUさんの「水まくら」、こぐま星座さんの散文詩「商業の世界はこうなっているのか」とエッセイ「タイムマシンは汲み取り式」が載る。

 午後1時半、喫茶店Kに予定通り、同人3人が集まった。

 詩誌の受け渡しと、同人費の遣り取りがあった。

 そのあと、昨日に届いたばかりの、AUさんの新詩集「白い地図」を、あとの2人が頂いた。AUさんが、この詩集を人に初めて渡す、という事だった。

 詳しい感想は、詩集を持ち帰って読み通してから、という事になった。

2011年9月24日 (土)

詩誌「水脈」44号

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 吉田郡にお住いの詩人・T健隆さんが、詩誌「水脈」44号を送って下さった。

 福井詩人会議・水脈、2011年9月・刊。

 I信夫さんが詩では重い筆を起こして、東日本大震災(おもに福島原発をめぐって)への思い「虹のまぼろし」(連作5編の総題)を描いた。

 またS周一さんが、扉の詩「森の小道」と他に「3・11 中野重治詩集を読む」、「山河なし」を書いて、詩作へ本格的に復帰したようだ。

 I信夫さんの「続 すずこ記」⑬⑭も、中野鈴子の死の前後に進んでおり、粘り強い中野鈴子(詩人)研究も高まりに至っている。

2011年9月 8日 (木)

詩誌「天彦」4号

 敦賀市に在住の詩人・O純さんが、詩誌「天彦(あまびこ)」4号を送って下さった。

 「美浜 詩の会」(K久璋さん・代表)、2011年8月・刊。

 詩は7名9編、エッセイが7名7編、他に「連詩の試み」2編が載る。

 以下に、O純さんの詩、「いのち」全文を引く。ご本人の了解は得てある。

  いのち

         O純


互いにゆずり合って

最後の一つが

残っている


菓子皿のなかの一つである

いずれは誰かの

口に入るのだが


ゆずり合われた

最後の一つは

恥ずかしかった

淋しかった


ゆずり合われた

わけではないが

生き残っている

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