カテゴリ「詩誌」の224件の記事 Feed

2014年11月 7日 (金)

詩誌「ココア共和国」vol.16

Cimg8097 仙台市にお住まいの詩人・秋亜綺羅さんが、季刊個人誌「ココア共和国」vol.16を送って下さった。

 2014年11月、あきは書館・発行。

 同誌・vol15は、今年5月8日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 その間に詩集「ひよこの空想力飛行ゲーム」の出版と、それによる「丸山豊記念現代詩賞」の受賞が挟まる。

 vol.16でも多くの詩人の詩を招待しているが、冒頭だけで後は読まなかった作品がある。

 (その良さが)自分に判らない詩を、理解しようと苦しんでまで、読むことはない、と最近の僕は思っているからである。

 高階杞一(たかしな・きいち)さんの「雨になる日」は、彼がほぼ同世代のせいか、親しみやすい。リアルな語り(内容はフィクションかも知れない)で、無理して(?)顔文字を入れたりしている。

 秋亜綺羅さんは、高階さんと同年生まれである。「時刻表にないバス」は、現代風俗を、ユーモラスなレトリックをもって語っている。

 彼の「寺山修司論まで時速四キロ①」は、彼が詩と寺山に出会ったことから、寺山修司・三島由紀夫の対論をメインに、論を始めている。今後を期待する。

2014年11月 6日 (木)

詩誌「果実」71号

Cimg8094 県内の詩人、T・篤朗さんが同人詩誌「果実」71号を送って下さった。

 県内の教員・元教員5名を同人とする。

 詩では、W・本爾さんの「天高く、そんな気がする」他1編、N・明徳さんの「ゆで玉子」他1編、K・不二夫さんの「消しゴムの匂い」他1編、F・則行さんの「おこうこ」他1編、T・篤朗さんの「尋ね人の時間」他4編、計13編を載せている。

 また3名3編の随筆を載せる。

 詩では、レトリックを用い、世相(家族を含む)や世代感を反映させた作品より、思いついたアイデアを単純に展開した、N・明徳さんの「ゆで玉子」に好感を持つ。ただし同氏の「たばこの匂い」は、五七調(七五調)への後退で、詩ではこれはいけないと考える。

 「果実」も70号記念を越えて、新しい踏み出しである。伝統ある詩誌の将来を読みたい。

2014年11月 5日 (水)

詩誌「天彦」7号

Cimg8086 頂いた事を1昨日の記事で書いた4冊のうち、詩誌「天彦(あまびこ)」7号を紹介する。

 会員13名のうち1名を除いて、全員が若狭地方在住である。

 Y・万喜さんの「六十の手習い」は、子供の時に親にせがんだが行けなかった書道塾へ、五十年を経た還暦になって通い始めた事情を述べて、感慨深いものがある。

 U・肇さんの「里山賛歌――記憶は残っていた」は、会代表の金田さんの影響を受けたか、民俗学的な視線だ。若狭には古い習俗が多く残っているのだろうか。

 N・六さんの「金田さん」は、内容で詩になじんでいないと謙遜するが、自ずからなるリズムがあって、好感を持った。

 S・博美さんのエッセイ「大つごもりの市」は、カンボジアでの年越しを描いて、優れた紀行エッセイである。

2014年11月 4日 (火)

詩誌「角」第34号

Cimg8083 頂いた事を昨日の記事に書いた4冊のうち、同人詩誌「角(つの)」第34号を紹介する。

 「角」は若狭地方在住の詩人をおもな同人とする。越前地方、県外の同人を含む。

 巻頭のO・純さんの「断念」では、自分を鳥に見立てて無精卵を抱き続け、ついに「断念が/産まれる」と書く。彼の様々な実績と高齢を思い合わせると、衝撃を受ける1編である。

 K・久璋さんの「魔除け」では、親の死に際し、魔除けに借り物の脇差ではなく、手になじんで錆の噴いた草刈鎌を、胸元に置くと描く。

 貧しい農民の歴史と、親の死を重ね合わせ、彼の専門とする民俗的な視線で描いた、優れた1編である。

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2014年11月 3日 (月)

頂いた4冊

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 先日、郵便配達員が玄関のチャイムを鳴らし、「郵便受けに入らないので」と、分厚い大きな封筒を渡してくれた。

 若狭に住む詩人・民俗学者の、金田久璋さんが、4冊を送って下さったのだ。

 「角」第34号、「天彦(あまびこ)」7号は、若狭を中心とする詩誌であり、いずれも金田さんが実務を執っている。

 「リアリテの磁場」(351ページ)と、「詩論と世論の地場」(279ページ)は、詩論ほかの評論集である。

 このブログの読者にはお判りの方もいるだろうが、僕が読むのは詩歌句集・写真集がおもで、エッセイなら読まないでないが、小説を読むのは難渋している。

 さらに評論集では、読む気力と体力がない。これら2冊の評論集をいつ読めるか、今は当てがない。せっかく送って下さったのだけれども…。

 彼が、詩集と民俗学論集の他の、散文を本にまとめておきたくなった心境は、自分にもよく判るつもりである。

2014年11月 2日 (日)

詩誌「群青」第31号

Cimg8080 同人3名の詩誌「群青」(年3回・刊)の、第31号が出来た。

 「宮本印刷」より100部を受け取ったのは、10月21日で、すでに10日以上を経ている。

 詩は順番に、僕の「脇役辞典」、AUさんの「橋」、こぐま星座さんの「無料のすごいサービス」である。

 エッセイは、AUさんの「表現者とは」(1ページに収めるため、字を小さくしなければならなかった)。

 10年30号の節目を越えて、成り行きはありながら、新しい1歩の踏み出しである。

 なお僕の詩「脇役辞典」は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」(アメブロ)の、10月24日付け記事(←リンクしてある)で、読むことが出来る。

 縦書きの詩が、横書きにはなっているけれども。

2014年10月 9日 (木)

詩誌「アリゼ」第162号

Cimg8044 兵庫県にお住まいの詩人、S・陽子さんが、兵庫県内の詩人をおもな同人とする詩誌、「アリゼ」第162号を送ってくださった。

 添えられたお手紙には、ご自身もご夫君も体調が良くなく、彼女はこれで「アリゼの会」を退会するという事だった。

 2013年7月21日の記事「詩誌「アリゼ」第155号」に拠れば、これまで「アリゼ」を79冊、毎号にお手紙を添えて、送ってくださった。

 もう「アリゼ」を読む機会は、ほとんどないだろう。

 S・陽子さんのご厚意とご親切に、深い感謝の思いを表する。

 N・佳枝さんの「旅に出よう」7連より、しまいの2連を引く。


  旅に出よう

    N・佳枝


  (前略)

燃えかすも誤魔化してみると

ぼっ! とはゆかずとも

点火

くすぶり出してきた


ざまぁ みろ

煙はあがり始めてくるではないか

2014年10月 7日 (火)

詩誌「青魚」No.81

Cimg8039 同人詩誌「青魚」の新号、No.81(2014年9月30日・刊)が、同誌・発行人のT・晃弘さんより、送られて来ている。

 B5判、2段組み、26ページ。出稿者・13名。

 僕は「僕のソネット Ⅴ」シリーズ3編を含め、ソネット4編を載せてもらった。内容はアメブロ「新サスケと短歌と詩」(←リンクしてある)の、9月30日~10月3日の記事(テーマ「「青魚」の詩」でも検索できる)をご覧ください。

 T・幸男さんが、「キツネノカミソリの花咲く麓で」4編連作を含む5編、6ページ(自身の挿絵を含む)を、寄せている。それでも編数が少なく、世を怒る言葉も少ないようだ。

 T・晃弘さんの作品では、「給料袋」「手紙」が、若い頃を回想しつつ、現在に至る視点があって好ましい。

2014年10月 5日 (日)

詩誌「群青」編集会議

Imgp0692 昨日午後2時より、詩誌「群青」同人のAUさん、こぐま星座さん、僕の3人が、喫茶店「ユトリ珈琲店」(写真は、その表)に集まり、「群青」第31号の編集会議を持った。

 9月末日締切で原稿を送ってもらい、詩3編、エッセイ1編、それに目次と奥付けを、僕がパソコンのワードに入力したものである。

 3人が会うのは、約1ヶ月ぶりである。

 幾つかの事項を検討して、編集会議は終わった。あとは四方山話。

 僕は8月末に購入したタブレット端末を、各機能を示しながら、思い切り自慢した。また、ヤフオク!で買った2冊の本、スマホのツイッターなども。

 こぐま星座さんは、2冊の詩集を上梓する計画だと話す。

 僕のカメラで、ウェイトレスさんに、3人一緒の写真を写してもらい、記念とした。

 3時半過ぎに散会した。

 10月中には、詩誌「群青」第31号が出来上がる予定なので、その直後にまた集まる事になる。

2014年9月 5日 (金)

詩誌「水脈」51号

Cimg7910 「福井詩人会議・水脈」事務局より、詩誌「水脈」51号を送って下さった。

 2014年8月・刊。

 50号の節目を越えて、新しい1歩の踏み出しである。

 S・周一さんの詩「大雪の夜の出来事」、「カタツムリ」、「久しぶり」が、大人(たいじん)の風格を見せる。

 貰い物のサニーレタスに付いて来たカタツムリを育て、カタツムリの角をVサインに見立てる所など、余裕あるユーモアを感じさせる。

 I・信夫さんのライフワーク、中野鈴子研究も、評論集「詩人中野鈴子を追う」のあと、「続続 すずこ記」の連載が始まった。

 N・えりさんの連載小説「母の料理 2」が、中国の収容所から帰国した1家を描いて、迫るものがある。

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