カテゴリ「詩集」の190件の記事 Feed

2015年8月23日 (日)

「渡辺本爾詩集 2」

Cimg8535 昨日の記事で頂いた事を報せた詩集2冊の内、「渡辺本爾詩集 2」を読みおえる。

 昨年6月14日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「同 1」に継ぐ。

 間が空いたので出版を心配したが、杞憂となって良かった。彼の全詩集となる筈である。

 発行が2015年2月となっているが、僕の友人も最近に受け取ったらしく、何かの経緯があったのだろう。

 今回も黒がちのモノクロ写真に、白い字で書いたページが多い。

 この「渡辺本爾詩集 2」の優れている点の1つは、彼の第1詩集「華苑」の作品を、多く読める事だろう。

 他に詩集「ぼくの夜汽車」、同人詩誌「果実」、年刊アンソロジー「詩集ふくい」より、作品が採られている。

 詩「ひるむな と」には、心臆する時に「ひるむな」と唱える事が、作品化されている。教職の階段を登りつめた彼にしてこうであるかと、僕は親しみを感じる。

 続編があるなら、それを待ちたい。

2015年8月22日 (土)

届いた詩集2冊

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 1昨日に、県内の詩人・渡辺本爾さん(F県詩人懇話会・代表)より、「渡辺本爾詩集2」が届いた。彼の全詩集の第2巻にあたる。

 また昨日、県内の詩人・阪下ひろ子さんより、詩集「引き出しの中の空」が届いた。澪標・刊。

 いずれも読みおえたなら、ここで紹介したい。

2015年8月21日 (金)

村野四郎「珊瑚の鞭」

 筑摩書房「村野四郎全詩集」(1968年・刊)より、第4詩集「珊瑚の鞭」を読みおえる。各詩集は逆編年順に収められているので、僕は全詩集の後方から読んでいる。

 このブログでは、今年7月7日の記事(←リンクしてある)、「抒情飛行 拾遺」以来である。

 詩集は1944年(昭和19年)、湯川弘文社・刊。

 詩「丘の上」では、「じっと見つめてごらん/深い日本晴の空の中を/この古い国の古い丘の上から」と書いて、どの国の空も深いこと、多くの国が古くかつ古いだけで国の優越とはならないことを、故意に見逃している。

 また「前線への手紙」では、「おまえはもはや人ではない/民族の一つの突端/新しい秩序をのために/新しい歴史をひらく/鋭い鉄の刃先だ」と書いて、戦争理念の虚妄と戦争の非人間性を賛美した。

 僕は詩人の戦中の作品を、後世からから取り上げて、批判するだけではない。ある意図があり、それを展開できたら、と思う。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、ブドウの1枚。

2015年8月19日 (水)

詩の絵本「ひらめきと、ときめきと。」

Cimg8524 1昨日の記事、「届いた2冊」の内の1冊、詩の絵本「ひらめきと、ときめきと。」を読みおえる。

 絵本というには詩のウェイトが大きく、詩人・秋亜綺羅さんの15編の詩と、柏木美奈子さんのイラストの合作になる、詩画集(この言葉は「広辞苑」第6版にはないようだ)として読んだ。

 秋亜綺羅さんの詩が、人生に否定的に思える。

 例えば「三人の友だち」では、「それとおんなじで/人間くんには愛する場所がないのです」の連があり、「愛なんて」には、「愛なんて/愛するものと/愛されるものがあれば成立する/そんな程度のことは/機械に任せておこうよ」の連がある。

 また「ひとは嘘をつけない」には、「ひとは嘘をつけない/だって真実なんて/辞書の中にしかないのだから」とも書く。

 しかし「一+一は!」の、「ひらめきと、ときめきさえあれば/生きていけるさ」の連など、芸術家としての生を肯定しているようだ。

2015年8月17日 (月)

届いた2冊

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Cimg8524  8月13日に、結社歌誌「コスモス」2015年9月号が届いた。

 いつもは毎月17日頃に到着だが、印刷所の夏休みの予定のため11日に発送を予定、と記されている。

 僕の掲載歌4首は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、8月16日付け記事(←リンクしてある)に載せたので、ご覧ください。

 また宮城県の詩人・秋亜綺羅さん(個人詩誌「ココア共和国」や詩集を頂いている)詩、柏木美奈子さん・絵の、詩の絵本「ひらめきと、ときめきと。」を頂いた。

 普通の童話風とも違うので、ファンタジーではなく、詩集のカテゴリに入れた。

 共に読んだなら(「コスモス」は少しずつ)、ここで紹介したい。

 

2015年7月21日 (火)

よしいけ道「どう生きるの」

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 先の7月16日の記事、「2冊と1枚」で入手を報せた3つのうち、しまいの1つを紹介する。

 よしいけ道さんの詩集「いきているってふしぎだね 第二巻 どう生きるの」である。

 2015年6月、文芸社・刊。

 横長、帯、ビニール質紙。ページごとに違うイラスト入り。

 「いかに生きるべきか」を、擬人法を用いたりして語る、人生詩集である。仏教系の詩人のようだ。

 ブログ「詩の遊歩道」(←リンクしてある)を、運営している。

2015年7月20日 (月)

前川幸雄「縄文の里 讃歌」

Photo ここの7月8日の記事(←リンクしてある)、「文庫本2冊と詩集」で入手を報せた3冊の内、前川幸雄・詩集「縄文の里 讃歌」を読みおえる。

 2015年4月、以文会友書屋・刊。

 前川さんは、中国文学研究者、詩人であり、F県詩人懇話会副代表を務め、多くの詩集、現代中国詩翻訳詩集を出版している。

 この詩集は、副題「九頭竜川左岸にある三室山と遅羽町を詠う」とあるように、彼の出身地を訪ねて、9つの集落の古老よりの採話や実地体験を、序詩を含めて10章19編の詩に仕上げている。

 各編は、1連5行の連をつらねており、中国の定型詩、現代日本の定型詩の試み、を取り入れているようだ。

 また関心の持ち方、採話などに、日本の民俗学に習った所がある。

 写真、図面を多く添付し、記録としての価値もある。

 前川さん自身に、遅羽町民に、読者に、意義の多い詩集である。

2015年7月10日 (金)

有田幸代「そらぐつ」

Cimg8471 先の7月4日の記事(←リンクしてある)で、贈られた事を報せた、有田幸代さんの第3詩集、「そらぐつ」を読みおえる。

 2015年8月、紫陽社・刊。

 3章に40編の詩を収める。

 第Ⅰ章は、晩年の母親、看取り、葬儀などを描いている。「はい あどけない返事」をするようになった老母の作品「はい」が哀切である。

 第Ⅱ部は、先に逝いた者たちの回想や、日常での気配を描く。

 第Ⅲ部は、個人的な思いを述べているようだ。

 彼女は温厚で、実務的な実行力のある方、という印象だ。

 個人詩誌「野ゆき」を、ほぼ年1回のペースで発行している。

 父親の死を描いた「釣り」全5連より、初連と第4連を引く。

  釣り

    有田幸代


長いわだかまりがとけて

父の好きな釣りに行く約束をした

その日の直前の父の死

  (中略)

突然逝くとしても

楽しい約束が胸にあるのは

わるくない

かすかに灯りがともる

  (後略)

2015年7月 8日 (水)

文庫本2冊と詩集

Cimg8477

Cimg8476

             

 最近、2冊の文庫本を買った。

 有川浩「レインツリーの国」(新潮文庫、2015年31刷)は、TSUTAYAでTポイントを使うために買ったが、店員との行き違いでポイントを使ってもらえなかった。

 桂川甫周「北槎聞略」(岩波文庫、2012年11刷)は、書店「KaBoS二の宮店」で、妻に貰った図書カードを使って。

Cimg8480

 また県内の詩人・中国文学者、前川幸雄さんが、詩集「縄文の里 讃歌」(以文会友書屋、2015年4月・刊)を送ってくださった。

 いずれも読んだなら、ここで紹介したい。 

続きを読む »

2015年7月 7日 (火)

村野四郎「抒情飛行 拾遺」

 筑摩書房「村野四郎全詩集」(1968年・刊)より、「抒情飛行 拾遺」を読みおえる。

 今年6月22日の記事(←リンクしてある)、「抒情飛行」に継ぐ。

 「サラリーマン週間」から「別荘家族」に至る7編のみである。

 拾遺の選別は、全詩集・刊行・当時のものであり、何らかの作為があったと見なければならない。

 これも逆編年順と推測するが、「別荘家族」には平穏で裕福だった生活への懐古があり、「近代修身(一)」には兵士への蔑視がある。

Photo_2「フリー素材タウン」より、睡蓮の1枚。

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