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2012年2月の30件の記事

2012年2月 9日 (木)

藤原定「天地の間」

Cimg5672 沖積舎「藤原定全詩集」(1992年・刊)より、第1詩集「天地の間」を読みおえる。

 全詩集は、輸送用箱、箱、8ページの栞・付き。

 このブログの、2007年7月4日の記事に、「日本の古本屋」を通して買った、と書いてある。

 写真は、全詩集の箱の表である。

 詩集「天地の間」は、元は1944年に八雲書林より刊行されたが、この全詩集に収められたのは、1955年・東京創元社版である。

 異同は栞の、「『藤原定全詩集』覚え書」によって明らかである。

 「天地の間」」の作品には、1種の優越感があるように感じられる。

 それは「Ⅰ」と「Ⅱ」が(そのあと「Ⅲ」がある)戦時中の中国で創られたせいか、知識人の大衆に対するそれか、僕にはわからない。

 確かに彼は優越した生を送ったのであり、戦後すぐ法政大学の講師(1948年・教授)となり、1969年(停年の一年前)まで勤め上げた。何を教授していたかは、年譜に書かれていない。退職後も執筆・講演などの活動を続けた。1990年・没、85歳。

 彼の郷里は、福井県敦賀郡(現・敦賀市)である。

2012年2月 8日 (水)

報告(2)

 昨日の記事「報告」で、「人気ブログランキング」のカテゴリを、「本・書籍」より「読書日記」に移したと書きましたが、「本・書籍」カテゴリは「読書日記」の上位カテゴリとして残っていました。

 僕のブログは双方のカテゴリにランキングしています。

 現在、「読書日記」カテゴリでトップ、「本・書籍」カテゴリで14位です。

 僕のブログの右サイドバーの上方で、「人気ブログランキング」のバナーをクリックすると「読書日記」」のランキングが示され、その上方の「読書日記ブログランキング」の次の行で、「読書日記」の前の「本・書籍」をクリックすれば、「本・書籍」ランキングのページが開きます。

 あるいはその下の囲み枠の中で、「上のカテゴリへ」をクリックしても開きます。

 関心をお持ちの方、よろしくお願い致します。

2012年2月 7日 (火)

報告

 このブログは「人気ブログランキング」に参加しています。

 そのカテゴリを、「本・書籍」より、「読書日記」(100%)へ変更しました。

 これからも宜しくお願い致します。

                                         新サスケ

黄花ミニ薔薇②

Cimg5667Cimg5666









 今年1月24日の記事 に1回めの紹介をしたミニ薔薇の、2回めの紹介をする。

 1回めのあと、当地は大雪など冷え込み、開花が心配された。しかし、この鉢は台所の窓辺に置いてあり、台所ではストーブを焚く時があるので、生き延びた。

 前回より3輪を切り、莟だった3輪が咲いた(左の写真)。この型の品種は、咲きかけが見頃だと思う。

 前回の記事で、莟が6つだと書いたが、まだ固い莟が1つあって、全部で7つの莟だった。うまく行けば、これから1輪が咲く。

 切った3輪は、水を張った小さな器に浮かべてある(右の写真)。まるで余生を楽しんでいるかのようだ。

2012年2月 6日 (月)

野田知佑「さらば、ガク」

Cimg5661











 先の土曜日(2月4日)に「BOOK OFF 米松店」で買った写真集の、「野田知佑 さらば、ガク」を見おえる。

 (株)文藝春秋、1998年8月・3刷。

 野田知佑はカヌーイスト(という言葉があったように思うが、電子辞書の広辞苑にも、現代カタカナ語辞典にも出ていない)で、日本各地と世界の川、湖、海でカヌーの旅をしている。

 野田知佑も相棒の犬・ガクの事も、以前から僕は知っていた。それは作家・椎名誠のエッセイ集(僕は数冊を読んだ)に、しばしば現れるからである。

 ガクの事を、純血種の猟犬かのように僕は思っていたが、初めて写真を見ると、野性的な雑種だった。野性的な面については、野田知佑は、ほとんど鎖紐でつないでいないから、と述べている。

 彼と、スタッフが撮った、写真があるようだ。彼とガクとが一緒に写った写真も多いから。

 彼と椎名誠の追悼対談「実父と養父の『楽しかったよ、ガク』」が載る。

 また作家の立松和平とも親しかったようで、立松和平とガクがカヌーに乗っている写真がある。

2012年2月 5日 (日)

岡井隆「大洪水の前の晴天」

 思潮社「岡井隆全歌集」第4巻(2006年・刊)より、第18歌集「大洪水の前の晴天」を読みおえる。

 原著は、1998年、砂子屋書房・刊。

 実験・試みの作が潜まり、月報の「岡井隆全歌集解題」で大辻隆弘は、「ニューウェーヴ志向の終焉を感じさせる歌集である。」と書いている。

 作歌時期は「ウランと白鳥」に重なり、「あとがき」に「私生活は、動揺しやまぬ苦渋の中に過ぎた。」とあるとしても。

 以下に8首を引く。

荷の間(あひ)に読み出せばもうとまらない近世俳句其角豪宕(がうたう)

「マッチ擦る」海はこのうみだつたんだ辺境が生み育てし修司

詩の本は売れても二阡 韮まぜて仔羊の肉焼きしバタイユ

ドイツより来(こ)ししやれかうべ手のひらに載(の)せて軽きをしばらく遊ぶ

魂をいやすため今日を用ひむか錦通りに棒鱈を見て

その辺り荒き息して立つなかれ夜の美しい訪問者 きみ

発見者の名をもて飾るあはれさの花冷えの夜の、ばうと彗星

まだすこし貸し借りのある間柄とほく視線を逸らしあふなり

2012年2月 4日 (土)

積雪と氷柱

Cimg5650Cimg5658








 

 北陸の当地では、ここ1週間くらいか、雪が断続的に降った。積雪量は50余センチ。朝夕の雪除けに追われた。

 立春・今日の午後は降り止んでいる。

 左の写真は、庭の山茶花の枝に積もった雪である。窓を開けて写した。

 右の写真は、氷柱(ツララ)である。氷の剣が軒端より下がっている。

 

2012年2月 3日 (金)

川端茅舎「白痴」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第4巻(昭和56年・発行)より、8番めの句集、川端茅舎・第3句集「白痴」を読みおえる。

 原著は、昭和16年、甲鳥書林・刊(昭和俳句叢書の1冊として)。

 「大系」第1巻に収載の、彼の第1句集「川端茅舎句集」については2010年8月21日の記事 に、第3巻に収載の、第2句集「華厳」については2011年5月18日の記事に、それぞれ感想を述べてある。

 句集「白痴」の頃、茅舎の肺結核が重態になり、句集発行の17日後に逝去している。

 昭和15年・結成の「日本俳句作家協会」が、昭和17年には「日本文学報国会・俳句部会」に移る時代に、無用無為の病人の自覚から、非戦吟を続けた俳人である。

 以下に5句を引く。

菊日和道を放射に環状に

わが咳くも谺ばかりの気安さよ

汗たぎちながれ絶対安静に

好きといふ露のトマトをもてなされ

冬晴をまじまじ呼吸困難子

2012年2月 2日 (木)

詩誌「間隙」第32号

Cimg5648 先月27日の会合(記事あり)のおり、AUさんより頂いた同人詩誌、「間隙」第32号を読みおえる。

 沖縄県に在住の詩人、A盛勝さんが編集し、同人は彼を含めて全国の6名である。

 AUさんの詩「手すり」は、若くして亡くなった母親が、幼女として現れる。何か神話的パターンがあるのだろうか。こぐま星座さんの詩にも、そのような詩想がある。

 故・広部英一さんの詩には、若くして亡くなった母親の娘時代を、想像的に描いた作品はあったが、幼女としては現れない。

 僕の母親は、老いてから逝いたので、僕が幼く母が若かったころのエピソードを思い出す時はある。

 AUさんはエッセイ「母のこと」で、ヒステリー症ぎみの母親と、その突然の早逝を描いて、詩への出発への因をうかがわせる。

2012年2月 1日 (水)

古井由吉「辻」

Cimg5643 Amazon内のマーケットプレイス「ゆめみてい」より、古井由吉の連作短編小説集「辻」が届く。

 Amazonの「本」ジャンルを、「古井由吉」で検索していると、1円で出ていたので、早速買った。本は送料が1律250円なので、実際の送料との差で、店は利益を得るらしい。

 注文確認のメールが来て、驚いた。店のコメントに、「天部、見開き、底部にすこし汚れあり。使用感あり」とある。

 たしかにネットのコメントにそう書いてあったのを僕が見過ごしたのだろうが、「コンディション 良い」(非常に良い、良い、可、の3段階がある)とあって、それはないだろうとも思う。

 実際に本が届いて確かめると、汚れや使用感は感じないもので、読むに良い本だった。帯もある。

 僕が買う本は、単行本は少ないのだが、古井由吉の小説には文庫本になっていない作品が多く、文庫本の古本も高価だから、つい手が出てしまった。

 

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