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2013年1月の28件の記事

2013年1月 9日 (水)

「鈴木花蓑句集」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第6巻(昭和56年・刊)より、3番めの句集、「鈴木花蓑句集」(遺句集)を読みおえる。

 原著は、昭和22年、笛発行所・刊。

 高浜虚子・序、876句、柏崎夢香・後記。

 先の1月3日付け記事で紹介した、上村占魚・句集「鮎」に続く句集である。

 鈴木花蓑(すずき・はなみの、1881~1942)は、俳誌「ホトトギス」で大正10年~昭和初頭にかけて、「花蓑時代」と呼ばれる活躍をした。

 妻と死別・再婚、長男の若い死去など、家庭に恵まれず、仕事にも恵まれなかった。

 自選の句稿は著者の没後、紆余曲折があって、俳人の友人たちの「花蓑句集刊行会」による努力で、刊行された。

 句集は句を春夏秋冬・新年に分け、さらにその中で季題別に分け、1句ごとに年を付した編集になっており、やや読みづらい。

 以下に5句を引く。

うらゝかや空に留まれる気球船

蒔くところありて朝顔蒔いて置く

明け易き一夜一夜の茄子漬

ふるさとに墓あるばかり盆の月

桐畑それも景色や雪のふる

 なお付けられている年別は省いた。

Phm10_0597
ダウンロード・フォト集より、清流の1枚。

本文と無関係。

 

 

2013年1月 8日 (火)

NHKオンデマンド「はやぶさ」

 2010年に地球帰還、カプセル放出を果たして、話題になった小惑星探査機「はやぶさ」の事を、ノンフィクションの動画で、今頃になって観たいと思った。

 NHKテレビの過去の番組を、ネットより見られるNHKオンデマンドで検索した所、「コズミックフロント(中略)大冒険!はやぶさ 太陽系の起源を見た」という1番組が挙げられて、1時間半弱の同番組を、単発番組料金210円で観た。指定休日の今日の午前に。

 NHKオンデマンドを利用するのは2回めで、初回は2010年12月5日のブログで挙げた、「ポアンカレ予想」と題する記事に書いてある。

 「はやぶさ」が、多くのトラブルを克服して、7年60億キロの旅の果て、目的を果たし得たのは、JAXAをはじめプロジェクトチームの科学者が、競い合いながらもチームワークを保ち得たからだと思う。その詳細を映像は見せてくれる。

2013年1月 6日 (日)

「あすなろ集」まで

Cimg6696 結社歌誌「コスモス」2013年1月号を、初めより「その一集」特選欄までと、「COSMOS集」他、読んだと昨年12月22日のブログ記事に載せた。

 そのあと「その一集」とそれに次ぐ「あすなろ集」を読みおえた。さらにそれに次ぐ「その二集」は、まだ読んでいないが、読み続けたい。

 いつもより多く読んでいるのは、年末・年始の休暇のおかげだろう。

 「その一集」は(特選欄をのぞき)77ページあるのに、「その二集」は(「COSMOS集」をのぞき)23ページしかない。「コスモス」の将来を考える時、憂慮すべき事態である。

 常づね歌誌や歌集を読んでいると、その時には短歌の生まれなくても、何かの時にふと、あるいは短歌に詠んでおきたいと思う時、短歌の生まれる助けになる。

2013年1月 5日 (土)

掘り出した本

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 昨年元旦の記事は「『コスモス』1月号」だったけれど、1昨年元旦の記事は「掘り出し物」と題して、「BOOK OFF」で以前に見つけた掘り出し物、「ガルシン全集」「ヤコブセン全集」(各1巻本)を紹介している。

 今日も「掘り出した本」と題しているが、「BOOK OFF」他の古書店で、掘り出し物を見つけたという話ではない。

 蔵書データベースに文庫本の入力を一旦終え、新書の入力をするため、旧・書斎兼寝室の(文字通り)本の山を掘っていて、記憶のある本に「おお、お前はこんな所にいたのか!」と再会する事がある。

 今日はそのうち3種を紹介する。

 左上の写真は、中里介山「大菩薩峠」1冊本(第三書館、2004年・刊)である。どうしてもこの小説を入手したくて、当時には高価だけれども買った。

 1ページ5段組み、1150ページ、やや読みにくいので、読むなら後に入手した本(完本なら)にしたいと思っている。

 右上の写真は、「豪華[源氏絵]の世界 源氏物語 新訂版」(学習研究社、2001年3刷)である。これも当時は高価だった。

 写真は載せなかったけれど、東京白川書院「サリンジャー作品集」6冊揃いも、1部見えている所から引き出した。「ライ麦畑でつかまえて」以外の作品は、すべて収められている。

 僕は「ライ麦畑でつかまえて」を白水社Uブックス(野崎孝・訳、既読)で持っているので、サリンジャーの全作品を(邦訳で)持っている事になる。文庫本で読んだ小説もあるが、いつ読み始められるのか。

2013年1月 4日 (金)

エッセイ集「象が歩いた」

Cimg6684_5 日本エッセイスト・クラブ編「’02年版ベスト・エッセイ集 象が歩いた」を読みおえる。

 文春文庫、2005年・刊。

 昨年12月27日付け記事で紹介した「’01年版 母のキャラメル」に継ぐ本である。

 その記事で「『ほのぼの・しみじみ路線』の話が少なくなった」と書いたが、「象が歩いた」53編には、僕の感動するエッセイが多くあった。

 時代が変わったのか、僕が変わった(おもに年末・年始の休暇中に読んだ)のか。

 巻頭に浅田次郎「学而」が、貧しい母子が勉学に思いを掛けて行った、彼の少年時代とその後を描く。「泣かせる話」の名手だが、彼の1編を巻頭に持ってくるところ、時代も移ったのだろう。

 また女性のエッセイに、優れた作品が多い。女性は情感豊かな人が多いから。

2013年1月 3日 (木)

上村占魚「鮎」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第6巻(昭和56年・刊)より、2番めの句集、上村占魚(うえむら・せんぎょ、1920~1996)の第1句集、「鮎」を読みおえる。

 原著は、昭和21年、笛発行所・刊。

 高浜虚子・序、408句、松本たかし・跋、後記を収める。

 昭和12年~20年の作品で、27歳時の句集である。

 敗戦は彼にとって挫折であったろうし、機会として利用する気持ちは無かった、と僕は思う。

 以下に5句を引く。

明日つかふ小銭もあらず春の徂く

卒業に下宿の荷物まとめけり

春燈に涙もふかずいましけり

風に解け日に解け雪の薄にごり

さくさくと麦を刈るなり運ぶなり

Phm10_0554
ダウンロード・フォト集より、渓流の1枚。

本文と無関係。

2013年1月 2日 (水)

「リルケ書簡集 Ⅰ」

Cimg6679 全4巻の「リルケ書簡集」より「Ⅰ」を読みおえる。

 昭和61年、国文社・刊。

 昨年8月23日のブログ記事に、この4冊の購入を報告している。

 また昨年11月22日の記事で、この書簡集を読むと書いているから、40余日で第Ⅰ巻を読みおえた事になる。

 リルケの書簡は、翻訳当時に未発表の物を含めて、とても多い。リルケが手紙を多く書いたというだけでなく、当時の通信手段の事情にも由るのだろう。

 第Ⅰ巻の中で、劇作家として活躍しようとする青年リルケの、若い言葉を聴ける。のちの陰鬱さもない。

 しかし作品の真剣さには及ばない。

 作品を創ろうとする者は(アマチュアであろうと)、作品だけで評価される、と覚悟しなければならないのか。

2013年1月 1日 (火)

万両

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 新年明けましておめでとうございます。

 今年もよろしくお願いいたします。

 内玄関の靴箱の上で、万両の実が色づいている。

 数年前に鉢植えを買ったが、夏の水遣りが足りなかったのか、主幹の葉が枯れあがってしまった。ひこ生えが出ていたので、主幹を切って、水遣りを多めにして育てた。

 この冬は、実が多く生って、赤く色づいた。

 お正月ということで、縁起物をひとつ。


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