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2014年3月の30件の記事

2014年3月10日 (月)

白秋「東京景物詩 及其他」

Cimg7586 岩波文庫「北原白秋詩集(下)」(2007年・刊)より、初めの詩集「東京景物詩 及其他」を読みおえる。作品は抜粋選択されている。

 2月17日の記事で取り上げた、「思ひ出」に継ぐ。

 制作時期は、「邪宗門」「思ひ出」にも1部、重なるようだ。

 都会趣味と懐旧との合わさった、芳醇な世界である。

 のちの童謡、歌謡につながる作品もある。

 未分化か総合かわからないけれども、優れた作品群だと思う。

 「白秋全集」の詩集編5巻を持っているので、最終的にはそれで詩編を読みたい。

2014年3月 9日 (日)

支部3月歌会

Imgp0442 今日の午後1時より、某館の1室で、「コスモス短歌会F支部」の歌会が持たれた。

 今回より、場所が変わった。また僕は、1月、2月と体調の関係で歌会を休んだので、3ヶ月ぶりの参加である。

 事前1首出詠10名、歌会参加者7名だった。

 プリントされた1首ずつに、支部長の司会で、2名が批評を述べ、支部長の講評と添削例提示で、歌会は進んだ。

 午後3時に歌会が済み(会場予約は4時まで)、跡始末のあと、3時半には部屋を出た。有意義な会だった。

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2014年3月 8日 (土)

椿2種

Imgp0438

Imgp0440
 庭で椿の花が咲いている。雪が止むまで待ったので、花が傷んでいる。

 左の写真は、「西王母」(せいおうぼ)。淡桃色の一重筒咲き、中輪で可愛らしい。

 右の写真は、「太神楽」(だいかぐら)。斑入りの牡丹~獅子咲きで、ダイナミックな花である。

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2014年3月 7日 (金)

「群青の会」会合

 今日の午前9時、「群青の会」(同人詩誌「群青」の発行母体)のメンバー3人が、喫茶店「ユトリ珈琲」に集まった。

 まず第1に、「群青」第29号の同人費を受け取り、詩誌を希望冊数、渡した。

 そのあとは四方山話で、AUさん(「詩人懇話会」幹事)より、同会の近況を少し、知る事ができた。

 また彼女の新詩集が上梓されるそうで、その日が待たれる。

 こぐま星座さんの、学生時代からの親友が癌で亡くなられたそうで、その後の心境が語られた。

 10時半過ぎに店を出たあと、駐車場の僕の車(中古車を最近に買った)を二人に見せ、褒めてもらった。イメチェンである。

A「フリー素材タウン」より、椿の1枚。

2014年3月 6日 (木)

写真集「正倉院の宝物」

Cimg7585  写真集「正倉院の宝物」(太陽臨時増刊保存版、1981年、平凡社・刊)を見おえる。

 正倉院は、東大寺大仏殿の北西にあり、聖武天皇の遺愛品、東大寺の寺宝・文書など、9000点余を納めるとされる。

 この本には、137枚のカラー写真(1枚に複数点、載っている場合もある)と、解説ページを収める。

 有名な、碁盤・碁石、ガラス器、琵琶、伎楽面、等の他に、刀(精緻に装飾され、儀礼用らしい)、靴等、初めて知った物もある。

 古代にも、シュールや、超絶技巧があったと、僕は思いを深くした。

2014年3月 5日 (水)

届いた2冊

Cimg7576

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 近頃、2冊の本が届いた。

 1冊は、稲木信夫さん(「福井県詩人懇話会」元・事務局長、「福井詩人会議・水脈」代表)の評論集「詩人中野鈴子を追う」である。

 彼の中野鈴子論の著作も、3冊めとなる。2014年3月、コールサック社・刊。

 もう1冊は、村上春樹へのインタビュー集、「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」(2012年、文春文庫)である。Amazonより、新本を取り寄せた。

 僕はすでに、2010年10月18日の記事(←リンクしてある)で、単行本を紹介している。彼の本の読解だけでなく、創作にも役立つかと、文庫本を(単行本は処分したので)買った。

 時どきページを繰って、頼りにしたい。彼は既に、これらの境地から出ているかも知れないが。

2014年3月 4日 (火)

見出された本

Cimg7571

Cimg7575 先日、文庫本を整理していたら、「あの本はどこへ行ったかなあ」と思っていた、2種類が出て来た。

 1つは吉本隆明の「ハイ・イメージ論」3冊(ちくま学芸文庫)である。

 若い頃は彼の著作を読んだが、彼の憎悪(とくに近親憎悪)から出発している思想は駄目だな、と思い始めて、読む事を止めた。彼の詩や文学原理論「言語にとって美とは何か」は、生き残るかも知れない。

 もう1つは、馬場あき子「鬼の研究」(ちくま文庫)である。

 共に10余年以上前に購入した本であり、僕の関心も移っているので、読み始めるかどうか、わからない。

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2014年3月 3日 (月)

上野泰「佐介」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、8番めの句集、上野泰の第1句集、「佐介」を読みおえる。

 先月23日の記事(←リンクしてある)で紹介した、前田普羅「能登蒼し」に継ぐ句集である。

 原著は、1950年、書林新甲鳥・刊。1946年~1950年の、326句を収める。

 著者は、従軍の経験もあるが、戦後に俳句と本格的に取り組んだ。口語調、比喩の多用、題材の選び方などに、戦後の自由さを感じる。

 なお題名の「佐介」は、当時住んでいた、地名との事。

 以下に5句を引く。

春著きて孔雀の如きお辞儀かな

緑陰の大きな下の靴磨き

黒揚羽花を蔽ひてとまりけり

巌石の如き冬雲日をかくし

春の野ののつかつてをる籬かな


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2014年3月 2日 (日)

結城文「光る手」

Cimg7560 結城文さんの第5歌集、「光る手」を読みおえる。

 2003年、砂子屋書房・刊。

 彼女は「未来」他・所属。

 もう余り力まなくても良いのではないか。夫を見送り、子供たちを巣立たせて、女性の一人暮しには、困難もあるだろうが。

 また短歌では、比喩などのレトリックを多用して、芸術性を高めようとしなくても、良いのではないか。芸術性を求めるなら、詩を書けば良い。

 短歌は個人の真実を表現して、救われてあれば良い。また救われるからといって、歌人もあまり無理をしてはいけない。

 お説教めいた事を書ける立場ではないが。

 以下に7首を引く。

海に向くベランダに椅子持ち出して遠き自分を見つめてゐたり

うつしみを抜け出しものか逃げ水の光となりてわれを呼ぶなり

歳末のスクランブル交差点 時代頒ちていとしき人人

炎昼の花びらうすき立葵わがトルソーを支ふ手あれな

切り捨てて君は歩めた 葉がくれにかろく鳴りゐる空蟬の殻

君といふ存在遠きかなしみに昨日と違ふ月の昇りぬ

子といへどここは私のサンクチュアリ汝(な)がスニーカー踏み入るなかれ

2014年3月 1日 (土)

「鉄道歳時記 名所」

Cimg7557 写真集「鉄道歳時記 名所」を見おえる。

 1985年、小学館・刊。帯、栞。

 先月25日の記事「同 冬」に続く。5冊シリーズの最終巻である。

 背後の高峰には雪の残るその麓、桜の花のトンネルを往く、中央本線が鮮やかである。

 当時でも既に珍しかった、現役SLを載せてもいる。

 「駅弁西・東」の章では、駅弁を買う客、全国の名物駅弁(写真と地図付き)、駅弁屋さんの製造の様子まで、紹介している。

 地方の運営困難な路線を保存する方法の1つを描いた、「第三セクターの光と陰」の章もある。

 末尾近く、「鉄道博物館案内」として、6つの施設を載せている。鉄道マニアには貴重だろう。

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