村上春樹・編・訳「バビロンに帰る」
村上春樹・編・訳の「バビロンに帰る ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック2」を読みおえる。
中公文庫、1999年・刊。
同じ中公文庫の姉妹編の姉にあたる「ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック」を僕が読了したと、このブログの2007年10月5日付け記事にある。
この本には、5短編小説の翻訳と、各編へのノート、村上春樹のフィッツジェラルドへの思いがこもるエッセイ「スコット・フィッツジェラルドの幻影 ―アッシュビル、1935」を収める。5編には、著者の栄光と悲惨の生活を知らないと評価できない作品があり、1種の私小説、ある範囲の短歌のようだ。フィクショナルな、時には幻想的な作品を書く、村上春樹が彼やカーヴァーになぜ惹かれるのか、僕にはわからない。
ただ僕は、「偉大なるギャッビー」も、所蔵する「フィッツジェラルド作品集」(全3冊、荒地出版社)、角川文庫「夜はやさし」(2冊)と「ラスト・タイクーン」も読んでいないので、不遜かも知れない。
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