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2014年8月の29件の記事

2014年8月31日 (日)

ミニ薔薇3輪

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Imgp0658 キッチンの窓辺で、ミニ薔薇(元は真紅の花)が、秋の花を咲かせるようだ。

 今年7月17日の記事(←リンクしてある)に続き、15回めの開花である。

 途中で莟が1つ出来たのだけれど、暑さのせいか、うまくひらかなかった。

 花容の小ささは、樹勢はあるのだけれど、鉢内で根詰まりを起しているせいだろう。

 大きい鉢に植え直すと、ミニ薔薇の風情がなくなるので、むつかしい所だ。

 左下の写真は、まだ莟だけれど、3日前くらいのもので、今はほころんでいる。

2014年8月30日 (土)

「岡井隆詩集」

Cimg7900 楽天ブックスより、現代詩文庫200「岡井隆詩集」を買った。

 思潮社、2013年・刊。

 この本は長らく、Amazonの「ほしい物リスト」に入っていた。

 楽天のポイント(期限付きを含む)が少しあったので、それも使って、楽天ブックスで買う事にした。

 岡井隆は歌人として著名である。彼の全歌集4冊(思潮社)を、揃いの版ではないが、僕は読んできた。

 彼は詩人としても、実力があるらしい。

 旧かな遣いの詩を書きながら、その衝迫力は大きい。

 なお写真では、光の反射を避けるため、ビニールカバーを外してある。

2014年8月29日 (金)

吉野徳恵「ひかる雲」

Cimg7898 吉野徳恵さんの第1歌集、「ひかる雲」を読みおえる。

 2004年、砂子屋書房・刊。

 彼女は「未来」他で岡井隆に、「みぎわ」で上野久雄に学んでいる。

 前の3分の2程を、「源氏物語」のうち、41帖に依って詠んでいる。後の3分の1程は、生活を詠み継いでいる。

 僕は華やかな歌よりも、前部分にもある生活詠に惹かれた。

 「悔ひつつも」「指適されたり」の表記があり、僕は誤りだと思う。編集・校正の途中で、著者も編集者も気付かなかったものか。

 以下に6首を引く。

何色の花であるとも決めかねしあぢさゐの寄る雨の夕ぐれ

各々がその罪なじり合ふごとし書棚を崩れて散乱の本

傾きてならぬおもひを支へつつ地下の駅より登りてきたり

鍵盤に向かへばいつきに柔らかな翼をひらく童のをとめ

清やかなる香に立つ芹を食べをれば誰そに思はれゐる心地する

翅ひらく小鳥のやうに手をのべて抱かれにくる姉となりし児

2014年8月28日 (木)

斎藤史「朱天」

 大和書房「斎藤史全歌集」(1998年5刷)より、4番めの「朱天」を読みおえる。

 8月16日の記事で紹介した、「「新風十人」より」に続く。

 原著は、1943年、甲鳥書林・刊。364首(全歌集版では348首)。

 多くの戦争詠を含むが、全歌集でも隠さなかった。ただし16首を削り、ある歌人は改作の疑いを示した。

 以下に5首を引く。

思ひあまる事ひとたびは切りすてて身づくろひなし出てゆく我は

心飢ゑわが呼ぶ声のけものなし霞の奥におちてひびかず

われら行く道まさやかに示されぬ撃ちてやむべし勝ち終るべし

いのちありてシンガポールを踏みし兵を思ふに我も涙せきあへず

微小なる我らが生を思へらくいのちはいよよしろじろと燃ゆ

 (1部、旧漢字を新漢字に替えた所がある)。

Photoフリー素材サイト「足成」より、栗の1枚。

2014年8月27日 (水)

脇役辞典

 国語系の国語辞典、漢和辞典の他に、脇役辞典と呼べる辞典類があって、僕も幾つか持っているので、以下に紹介したい。

  • 「類語辞典」東京堂出版。
  • 「新修 反対語辞典」集英社。
  • 「外国からきた新語辞典」集英社。
  • 「早引き カタカナ語辞典」緒方出版。
  • 「ことわざ辞典」日東書院。
  • 「実用 四字熟語の辞典」三省堂。
  • 「現代 作歌用語辞典」北辰堂。
  • 「短歌文法辞典」飯塚書店。

 ただし僕が創作や読書に用いるのは、電子辞書の「広辞苑 第六版」などが多い。

 上記の辞書は、ときたまぱらりと開いて、知らなかった語、なじみの薄かった語などを見つけて、楽しむのである。

Imgp0648庭に咲く、ピンク色一重の木槿の花より。

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2014年8月26日 (火)

「須恵器」

Cimg7891 写真集「日本の原始美術」(全10巻)より、第4巻「須恵器」を見おえる。

 講談社、1979年・刊。函、帯。

 須恵器の語に馴染みがない(知らなかったのではない)のだが、辞書に拠ると「古墳時代中・後期から奈良・平安時代に作られた、朝鮮半島系技術による素焼きの土器」である。

 良質粘土で、ロクロを用いて成形し、穴窯で焼いた。

 カラー写真91枚、解説35ページ。

 生活用の様々な器は簡素となり、葬礼・祭祀用の器は、装飾が多く奇異な形のものもある。

 宮殿・官衙(かんが)・寺院の消費が多く、各地で生産・供給が行われたとされる。

2014年8月25日 (月)

萩原朔太郎書簡・明治編

Cimg7888 写真は、「萩原朔太郎全集」第13巻(書簡集)である。もう20年以上も前かに買った本である。

 当時の僕は貧しくて(今も貧しいが)、5巻本の裸本の朔太郎全集を買って、第1巻の全詩集を読み、アフォリズム集などは読まなかった。

 書簡集が欲しくなり、函汚れ・本体背痛みのこの本を、ようやく買えた。

 朔太郎(1886年~1942年)の、明治45年(27歳)までの書簡、25通を読みおえる。

 学校も止めて、仕送りで暮らす有閑階級ながら、妹・津久井幸子に宛てた延々たる演劇評など、青年の孤独な鬱勃たる思いが伝わる。

 明治45年の書簡には、その妹に宛てた長い手紙2通と、従兄・萩原栄次に宛てた葉書1枚のみ残っており、朔太郎の孤独な生活が思われる。

2014年8月24日 (日)

秋亜綺羅「ひよこの空想力飛行ゲーム」

Cimg7887 宮城県にお住いの詩人、秋亜綺羅さんが、詩集「ひよこの空想力飛行ゲーム」を送って下さった。

 思潮社、2014年8月・刊。

 彼は前の詩集「透明海岸から鳥の島まで」(思潮社、2012年・刊)で、丸山豊記念現代詩賞を受賞している。

 また個人誌「季刊 ココア共和国」を発行していて、ここ数号を僕も頂いており、このブログで紹介している。

 この詩集には、2012年~2014年の作品、16編が収められる。見開き2ページに納まる詩や、数ページにわたる長い詩、2編の散文形式の詩がある。

 冒頭の「青少年のためのだからスマホが!」は、双六ゲームなどに絡めながら、東日本大震災と生を描いている。

 最後に置かれた「来やしない遊び友だちを待ちながら」(副題 または伊東俊への弔詩)は、初出の「ココア共和国」15号が届いた時にも、このブログで紹介した。冒頭の5行を引用する。


あなたが海底に住むニワトリだったら1を

あなたがきこりを食べるシロアリだったら2を

あなたが日曜ごとに布団を干すカブトムシだったら3を

押してください

最期に#を押してください


 「~だったら」までのシュールと、「~〇を押してください」という電話自動音声の先端風俗を結びつける、インスピレーションを得た時、彼の心はどんなに躍っただろう。

 散文形式の「秋葉和夫校長の漂流教室」の中で、「たとえ誰にも書けなかった詩を書くことができたとしても、世界で初めての仕掛けをひらめいたとしても、…」と書いているくらいだから。

 

2014年8月23日 (土)

詩誌「螺旋」合本

Cimg7881

Cimg7884 
 かつての同人詩誌「螺旋」を合本製本してもらうため、先月7月24日に「宮本印刷」へ伺い、今月12日に受け取った。料金は僅かなものだった。

 僕は「宮本印刷」で同人歌誌「棧橋」(今年6月1日・記事)、同人詩誌「群青」第21号~第30号(今年7月9日・記事)を合本製本してもらっている。

 以前には「群青」のそれまでの号や、「F県詩人懇話会会報」も同様にしてもらった。

 詩誌「螺旋」は、思っていたより欠号が多く(県立図書館へ寄贈した関わりもある筈だ)、第9号(1980年7月・刊)、第14号~第18号、第20号~第60号(1996年3月・刊、冬眠に入る)の47冊がある。

 表題は印刷してもらえないので、手元のテーププリンターでラベルを作り始めたが、テープがなくなり、Amazonへ注文してテープを取り寄せた。

 合本製本すると、冊子の散逸がなくなり、作品を調べやすい。

 写真は、初めの巻と、しまいの巻の、表紙である。

2014年8月22日 (金)

「歌壇」9月号

Cimg7879 総合歌誌「歌壇」2014年9月号を、読みおえる。

 ただし短歌作品中心で、評論では読まなかった編もある。

 巻頭20首より、高野公彦氏の「玄水」が気になる。奥様が亡くなられたという事で、氏が看病していた時期もあるようだが、そういう短歌に気付かなかったので、驚いている。

 富田睦子の時評「『プロフ』『文脈』『属性』」の中で、松村正直が「角川短歌」昨年9月号「歌壇の歴史と現在」で「従来の師弟関係を基軸としたタテの関係から、仲間同士のヨコへという変化。これが大きな流れと言っていいだろう」と述べたと引用している。

 僕も同感である。そうであってほしい。

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