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2015年10月の31件の記事

2015年10月21日 (水)

「コスモス」11月号

 結社歌誌「コスモス」2015年11月号が、10月19日(月曜日)に届いた。

 「宮 英子氏追悼」を組んでいる。43ページにわたって、歌壇・結社内から多くの追悼文が寄せられ、遺族による「偲ぶ会」挨拶、作品七十首抄、年譜、自注歌集・抄、等と共に収められた。

 会員の短歌にも、挽歌が多くある。僕も「宇宙の花」で、氏の「コスモス」への最後の出詠5首より、1首を取り上げ追悼の意を表わす事ができた。

 また少しずつ今号を読みながら、紹介して行きたい。

 なお僕の歌は3首選だった。内容はアメブロ「新サスケと短歌と詩」の、10月20日付け記事(←リンクしてある)にアップしたので、ご覧ください。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、レモンの1枚。

2015年10月20日 (火)

「COSMOS集」読了

 結社歌誌「コスモス」2015年10月号の、「COSMOS集」を読みおえる。

 今月2日の記事(←リンクしてある)、「月集」読了、に継ぐ。

 間には「その一集」がある。外国より北海道に入り、南下する掲載順だが、今号では東京の半ばまでしか読めなかった。「読み部(よみべ)」を自称する自分として、不本意である。

 「COSMOS集」は、「あすなろ集」と「その二集」の特選欄である。僕がその頃、選歌は2首と3首が半々くらいで、3首載せられるか、まれに「COSMOS集」に入るか、励んだ思い出がある。

 僕が選んだ1首は、次の作品。「その二集」より、O・まき*(新かな遣いのマーク)さんの「積雲」5首の1首。

かなへびがクモを飲みこむ最後までしゃがんで見ている背中四歳

 4歳の子は、生の現実に、残忍な気持ちではなく、敬虔な気持ちになると思う。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、レモンの1枚。

2015年10月19日 (月)

「詩集ふくい2015」

Cimg8597 10月17日に、正式名称「年刊 詩集ふくい2015 第31集」が」届いた。

 2015年10月、福井県詩人懇話会・刊。

 県内在住、あるいは県出身の詩人、60名69編の作品と、執筆者名簿、「’14ふくい詩祭」の全記録を収める。

 「詩集ふくい」でのみ存じ上げる方もおり、また旧友・諸先輩の活躍、等を知り得て貴重な本である。

 また全体を読みおえたなら、ここで紹介したい。

 僕は、ソネット「ボトルコーヒー」を寄せた。

 内容は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の10月18日付け記事(←リンクしてある)にアップした(1部、連分けを変えてある)ので、ご覧ください。

2015年10月18日 (日)

森澄雄「雪檪」

 角川書店「現代俳句大系」第10巻(1972年・刊)より、3番めの句集、森澄雄「雪檪」を読みおえる。

 今月3日の記事(←リンクしてある)、清水基吉「寒蕭々」に継ぐ。

 原著は、1954年、書肆ユリイカ・刊。

 自序句、417句、「あとがき」を収める。

 森澄雄(もり・すみお、1919年~2010年)は、加藤楸邨「寒雷」創刊(1940年)に参加、後に俳誌「杉」を創刊・主宰。

 彼は敗戦・復員後、教師となり、上京後も職を続けた。しかし板間の6畳1間に親子5人が住む貧しさだった。先に紹介した安住敦「古暦」、清水基吉「寒蕭々」、ともに貧を吟じており、戦後の庶民の貧窮を示しているのか。

 以下に5句を引く。

暮光やゝ寒ゆるみたる松の幹

枇杷の実に日の照りかげり風の中

うすら雪妊妻はすぐ寝落つ

パンの飢水雪が笹濡らしをり

梅雨の三人子桜桃のごと睡て息す

Photoフリー素材サイト「足成」より、花梨の1枚。

 

2015年10月17日 (土)

手許の3冊

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 「鯖江詩の会」代表の千葉・Aさんが、その会の発行する詩誌「青魚」No.83を送って下さった。

 僕はソネット8編を載せてもらった。その内容は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」(←リンクしてある)の、10月12日付け記事より、毎日1編ずつ紹介しているので、ご覧ください。

 また10月11日の「第10回苜蓿忌」のおり(記事は10月12日付けにアップ)、小林年子さんより、詩文集「白い品格」をいただいた。地方の文化活動などに、尽力される方である。

Cimg8594

 先日、楽天ブックスより、有川浩(ありかわ・ひろ)の小説、「植物図鑑」を買った。

 幻冬舎文庫、2015年・24刷。

 僕はすでに、彼女の小説の2冊、「レインツリーの木」と「阪急電車」を読んでいる。

2015年10月16日 (金)

村上春樹「風の歌を聴け」再読

Cimg8584 村上春樹「風の歌を聴け」を再読する。

 講談社文庫、2002年65刷。

 1979年・発表、群像新人賞・受賞。

 僕が初めて講談社文庫で読んだのは、新刊に「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」があったと記憶しているので、1985年頃だっただろうか。

 初めに読んだ頃、よく判って面白かった、という記憶が無い。当時は仕事と家庭に懸命だった。

 今、再読(短時間のこま切れを重ねて――短章を重ねた形式なので合う)してみると、1970年代の白けた雰囲気が良く出ている。

 ただし主人公が、<鼠>と書かれる金持ちの息子の友人や、女性との、交際を重ねて乗切ってゆく様が描かれる。幸運な青年である。

2015年10月15日 (木)

ミニ薔薇とムラサキシキブ

Cimg8577

Cimg8579  キッチンの窓辺で、ミニ薔薇が1輪咲いたので、鉢を軒下に出し、写真を写した。

 6月の「ゆりの里公園」へ行った時に、買った株である。

 涼しいせいか、花に赤味が戻ったのが嬉しい。

 庭で何ヶ所か、ムラサキシキブの実が色づいている。

 元の大株は失せたが、種が鳥で広がり、自然生え(じねんばえ)している。

2015年10月14日 (水)

 Kindle版「立原道造詩集」

Photo_2 kindle版「立原道造詩集」を、10インチタブレットで読みおえる。

 Amazonよりの購入・ダウンロードは、同題の今月6日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 横長81ページに、5章に分けて60余編のソネットと、「立原道造について」という略歴、他を載せている

 詩集の編集は、角川文庫版(角川版・全集に? 調べる余裕がない)に従っているようだ。ただしソネット以外の詩は収めていない。また文庫版に比べて、漢字のルビが大きく減っている。

 Kindle版・詩集は、横長1ページに1編のソネットを載せて(若干の例外を除き)おり、読みやすく親しみやすい。花や風や雲や小鳥や川、恋人をうたっただけでなく、世相へのはかない抵抗を読み取れる場合もある。

 立原道造のソネット以外の詩も電子本で読みたく、電子書籍化してクラッシュしてしまった古い角川文庫版の読書日記を、このブログの管理画面の検索で捜し、発行年・版数を確認した。ネット古書店にあるかも知れないが、ソネット以外の詩は見開きで読む理由がなく、手許の比較的新しい版の角川文庫で読めば良い、と思ってそれを探す事を諦めた。

 

2015年10月13日 (火)

村野四郎「抽象の城」

 筑摩書房「村野四郎全詩集」(1968年・刊)より、第8詩集「抽象の城」を読みおえる。

 先の9月30日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「実在の岸辺」に継ぐ。

 原著は、1954年、宝文館・刊。

 4部87編より、この本では「実在の岸辺」以降の作品らしい16編のみを収める。

 作品「無神論」では、「ぼくは寺院でもなく/ぼく自身がその神なのだから//リルケの神は存在であった/ぼくもまた燃えつきる存在/崩壊しつつある神なのだから」と書いている。資本の側に立つと、万能感があるのだろうか(老いゆく資本家だけれど)。詩人たる傲りからの言ではないだろう。

 「さんたんたる鮟鱇」は有名な作品だが、「もう 鮟鱇はどこにもない/惨劇は終っている」と書いている。惨劇は次世代に引き継がれるのだ。

 詩論を多く発行したり、現代詩人会(三省堂「現代詩大事典」にこの組織の名前、改称語の「日本現代詩人会」も載っていない)の幹事長になったり、「詩学」の投稿作品選者になったり、戦後の庶民をよく判っていない詩人が、影響力を振るおうとしたのは、戦後詩に良くない事だった。

Pixabayフリー素材サイト「Pixabay」より、棗の1枚。

2015年10月12日 (月)

第10回・苜蓿忌

Imgp1129

Imgp1135  昨日(日曜日)の午後2時より、旧・清水町「きらら館」に約30名が集まり、「第10回・苜蓿忌」が催された。郷土の故・詩人、広部英一さんを偲ぶ集いである。

 上の写真は、公園の詩碑前での碑前際。M・迪男さんの司会で、詩誌「木立ち」代表(広部さんのあとを継いだ)、K・明日夫さんの挨拶に継ぎ、詩碑への献花が行われた。

 空模様が悪くなったので、きらら館内の1室に移り、偲ぶ会(下の写真)。M・迪男さんの司会で、2編の詩が朗読された。「木立ち」同人、I・秀子さんが、詩の朗読をまじえ、広部さんをめぐる思いを、20分ほど話した。

 福井県ふるさと文学館館長、福井県詩人懇話会代表たちの話のあと、故・詩人の令弟によりハープで3曲が奏でられた。

 そのあと、福井新聞論説委員長、「群青」相棒のこぐま星座さんたちの話があり、K・明日夫さんが話のまとめをした。

 故・詩人の夫人より謝辞が述べられ、「第10回・苜蓿忌」が散会となった。

 帰途に「Mr.ドーナッツ」でこぐま星座さんと、2人詩誌「群青」第34号の編集会議を持った。詩の先輩ともう1人の詩人が入店し、席を合わせての1幕は、うちとけた話し合いだった。

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